2019年バックナンバー
雑記帳
日本政府・中露に対抗、電子戦「無力化」狙う攻撃機開発へ
政府は、平成31年1月12日までに、敵のレーダーや通信を無力化する「電子攻撃機」を開発する方針を固めました。
自衛隊の輸送機や哨戒機に強力な電波妨害装置を搭載する。電子戦能力を向上させている中国やロシアに対処する狙いがあります。
電子攻撃機の開発は、平成30年12月に閣議決定した防衛計画の大綱の内容を具体化するものです。
大綱は「(日本への)侵攻を企図する相手方のレーダーや通信等の無力化」を可能にする態勢の強化を掲げていて、自衛隊は来年度から開発に向けた作業を本格化させます。
具体的には、航空自衛隊の輸送機「C2」と海上自衛隊の哨戒機「P1」に電波妨害装置を搭載した型を開発する方向です。
C2を基にした機種は2027年度の導入を目指しています。
P1については開発スケジュールを含めて検討しています。
P1は操縦の制御に、妨害電波の影響を受けない光ファイバーを使用しています。
電気信号を使う他の航空機に比べ、電子攻撃機として高い能力を発揮することが期待されています。
電子戦の装備はすでに自衛隊の艦艇や航空機に搭載されていますが、ミサイル攻撃を受けた場合、妨害電波を出して方向をそらすといった防御面に重点を置いています。
これに対し、新たに開発する電子攻撃機は、空中で広い範囲に妨害電波を照射し、相手の航空機や艦艇などをつなぐ通信ネットワークやレーダーを無力化させ、戦闘ができない状態に追い込むことを狙っています。