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2019年バックナンバー

雑記帳

裁判所の「エコ」

 「エコ」が叫ばれています。
 
 エコカー減税やエコポイントなど、「お金」を「えさ」にする方法があります。
 
 裁判所も「お役所」ですから、「エコ活動」があります。
 基本的に、裁判所で目に見えるのは「エアコンの調整」です。
 裁判所は、法廷、弁論準備室、裁判官室、書記官室などの設定温度を28度にしています。
 上着着用は無用です、ネクタイもいりませんということになっていますが、手慣れた弁護士ならともかく、証人に呼ばれた人が、ノーネクタイ、上着なしでいいのかどうかは意見が分かれるでしょう。
 
 「どのような服を着ていけばいいのですか」と問われたとき、暑いのを我慢してでも、ネクタイは着用するように、上着は裁判官の指示で脱ぐようにと指示する弁護士が多いようです。
 人は「見た目」で判断されます。
 スーツ・ネクタイでぴしっと「きめた」証人と、アロハシャツ、ゴム草履であらわれた証人の、どちらの言うことが裁判官に信用してもらえるかは、自明でしょう。
 
 また、調停室などのエアコンを効かせないと、ただでさえ「熱く」なっている当事者の冷静な判断能力を奪うことになってしまい、せっかく成立するはずだった調停が成立しないということもあり得ます。
 
 もちろん「官」の「率先垂範」という意味もあるでしょうが、上手なやり方ではないように思います。
 
 大阪弁護士会が「エコアクション21」と題して活動をしたことがありました。今は知りません。
 
 会館の室温設定27度を目安
 エレベータより階段推奨
 紙ではなくてメールを多用
 ノー残業デーの一部中止
 照明の不必要なときの消灯
 トイレの二度流しを控える
 ノー残業デイ
 
 ただ、弁護士会館の外装自体が、コンクリートではなく、ガラス張りですから、迫力はないですね。
 
 弁護士会館にできたときの、一般会員の感想は以下のとおりでした。
 
 豪華すぎる(金がかかりすぎ。対依頼者との関係で弁護士が「ぼっていて」「もうけすぎ」と思われてしまう)
 平べったすぎてデザインが悪い
 ガラスの多用など光熱費が無駄である。掃除も大変
 消防施設が十分ではない
 というものでした。

 完全に時代を読み違えていましたね。
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