2018年バックナンバー
雑記帳
公的年金受給開始、70歳超も選択肢 政府検討
平成30年1月16日、政府は、公的年金を受け取り始める年齢について、受給者の選択で70歳以降に先送りできる検討に入ったと伝えられました。
年金の支給開始年齢を遅らせた人は毎月の受給額が増える制度を拡充し、70歳超を選んだ場合はさらに積増す方針です。
政府が公的年金の受給開始年齢の見直しで指針を示すのは初めてとのことです。
現在は、基礎年金は、何もしなければ65歳から給付が開始されますが、60歳からは繰上給付を求めることができますし、65歳から70歳までの繰下げ受給も可能です(1か月遅らせるごとに0.7%増)。
当然、繰上げれば年金額は減りますし、繰下げれば年金額は減ります
2020年中にも関連法改正案の国会提出を目指すということです。
基本的に、現在の制度は維持ということす。
よほど収入あるいは財産があり、よほど長生きすることに自信のある人は、70歳以降に受給を繰下げられるという制度を新設します。
なお、繰上げと繰下げですが、平均余命と比べてみると、65歳から原則通り受給を受けるのと比べ、繰上げは損、繰下げは得です。
要介護になるまでの期間(健康寿命)を考えると、どっちもどっちということでしょうか。
年金制度が発足した当時、厚生年金の受給開始年齢は55歳(国民年金は65歳)でした。
いわゆる「団塊の世代」までは、厚生年金は60歳から支給され、現在、徐々に厚生年金の受給年齢を上げていく途中です。
昭和30年4月2日生~昭和32年4月1日生の男性は、62歳から支給されていますが、昭和36年4月2日生から65歳となります。
高齢化の進展に伴い、政府は徐々に引き上げてきました。
いまは意欲や能力のある高齢者が希望すれば、より長く働けるよう支援する働き方改革を進めています。
年金の受給開始時期も、本人の働き方に合わせて自ら選択できるようにする狙いという建前です。
実際は、現在の制度は持たないと思います。
いずれ、厚生年金受給開始年齢の65歳からの繰下げを、視野に入れているでしょう。