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2018年バックナンバー

雑記帳

医学部「地域枠」地元限定に

 厚生労働省は、平成29年10月30日までに、地域で働く医師を育成する大学医学部の「地域枠」について、厚生労働省は、原則として大学がある地元出身者に対象を限定するよう、都道府県に求める方針を決めました。

 平成29年10月末にも、奨学金を出す都道府県に通知し、大学と連携して平成30年度から実施するよう求めます。

 

 「地域枠」とは、地域の医師確保を目的に設けられた大学医学部の選抜枠のことで、卒業後の9年前後の期間、大学がある都道府県内の医療機関で働くことなどを条件に奨学金の返済を免除するケースが多い扱いがなされています。

 

 地域枠は、以前から一部の大学で独自に設けられていましたが、国は、平成19年度から医学部の定員増によって拡充に乗り出しました。

 平成27年度の募集人員は計1617人に上り、医学部定員の約6分の1を占めています。

 現在は、地域枠の半数が地元出身者枠となっています。

 また、文部科学省によると、平成27年度は、医学部のある大学9割にあたる71大学で導入しています。

 

 厚生労働省が、初期臨床研修を修了予定の全国の研修医に行った調査では、出身地にある大学に進学した場合、そのまま同じ都道府県で勤務すると答えた人が78%を占めました。

 このため、地元出身者に絞った方が地域への定着率が高まると厚生労働省は判断しました。

 

 つまり、卒業後も、そのまま地域に定着する傾向が強い地元出身者をより多く確保してもらい、医師が都市部に偏り、地方で不足する地域偏在の解消につなげる狙いがあります。

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