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2020年バックナンバー

雑記帳

身の丈発言

 萩生田文部科学大臣による「身の丈」発言により、萩生田文部科学大臣は謝罪に追込まれました。
 
 私自身は、ちょうどその時間、BSフジの「プライムニュース」を見ていましたが、違和感はありませんでした。
 
 大学入試というのは、最初から不公平なものです。
 親の資力に左右されますし、生まれ育った土地にも左右されます。
 
 私は、和歌山市の出身ですが、当時、和歌山市には男子の通う私立高等学校はありませんでした。和歌山県立高校と和歌山市立高校だけです。
 
 ちなみに、当時の和歌山市には大学受験のための予備校や塾もありませんでした。
 アルバイトの家庭教師はいましたが和歌山大学の学生ですから、レベルには疑問符がつきます。
 
 圧倒的に入試では不利ですね。
 
 中学3年の時、進路指導担当の先生から親ともども呼び出され、桐蔭高校ではなく、灘高への進学をすすめられました。通学できる距離ではありませんから、寮生活となります。
 灘校に進学すれば、東大に入学できる可能性が高いということでした。
 
 父は和歌山県庁職員、母は専業主婦で、灘校に進学できるほど裕福ではありません。
 「経済的に無理です」という答えでした。
 
 県立の桐蔭高校でも、当時、東大に7、8人の合格者を出していましたから、7、8番までに入れば東大に入学できるという計算ですし、そもそも、そんなに無理して東大に入学する必要もありません。
 
 結果は、桐蔭高校に進学して正解でした。
 私は、予備校や塾に通っていませんし、家庭教師に教えてもらうことなく、運良く東大に入学しました。
 
 両親が経済的な無理をしなかったおかげで、大学でアルバイトをしなくても生活できる仕送りをもらえました。
 もっとも、家賃2万円、トイレは共同、風呂は銭湯という貧乏生活でしたが・・
 
 比較的早期に司法試験に合格できたのは、アルバイトをしなかったのが大きいでしょう。
 
 もっとも、一般的に考えれば、大学進学は、親の資力に左右されますし、生まれ育った地方にも左右されます。
 
 ただ、東大を卒業したからといって、何か、人生で得をしたかといわれると、あまり得をした実感はありません。
 いわゆる「学歴コンプレックス」がないということくらいでしょうか。
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