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2020年バックナンバー

雑記帳

アメリカ上院、最高裁判事にバレット氏承認 保守色強まる

 アメリカ議会上院は、令和2年10月26日夜の本会議において、トランプ大統領が連邦最高裁判所判事に指名した保守派エイミー・バレット氏(48)を与党・共和党の賛成多数で承認しました。
 
 採決では賛成52票、反対48票でした。
 
 承認には上院(定数100)で過半数の賛成が必要ですが、53議席を占める共和党からの造反は1人にとどまり、民主党議員47人(無所属含む)はそろって反対に回り、与野党の対立を反映した採決となりました。
 
 バレット氏は女性として5人目の最高裁判事となります。
 
 バレット氏は、令和2年9月下旬、膵臓がんによる合併症のため亡くなったリベラル派のルース・ギンズバーグ判事の後任にバレット氏を指名していました。
 
 バレット氏は保守派として知られ、中西部のインディアナやウィスコンシン、イリノイ各州を管轄する連邦控訴裁の判事を務めてきた裁判官です。
 
 アメリカの連邦最高裁判所の長官と判事はいずれも終身制で、本人が死去または自ら引退するまで、その地位を保証され、弾劾裁判以外の理由では解任されることはありません。
 
 バレット氏の承認を受け、最高裁は長期にわたって保守寄りの判断を下す可能性が高まります。
 最高裁判事9人のうち少なくとも5人が保守派になるからです。
 
 保守派は人工妊娠中絶やLGBT(性的少数者)の権利に否定的で、個人の銃保有に賛成する傾向が強いといわれます。
 低所得者に医療保険加入を促す制度にも批判的です。
 
 ちなみに、日本の最高裁判所長官と最高裁判事は、70歳の定年がありますし、ごくごく例外を除いて60歳代に就任しますから、裁判官としては、10年も勤務できません。
  最高裁判所長官は、内閣の助言と承認に基づき天皇が任命し、最高裁判事は、内閣が任命して天皇が認証します。
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