本文へ移動

2020年バックナンバー

雑記帳

大韓航空・アシアナ航空の統合

 令和2年11月16日、韓国政府主導で大韓航空によるアシアナ航空買収を進めることが決まりました。
 
 アシアナの経営悪化を機に始まった韓国の航空再編劇は、新型コロナウイルス感染症の流行という激震を経て予想もしなかった方向で進むことになりました。
 
 アシアナの経営悪化は、新型コロナの流行に始まったことではありません。令和元年から危ないと言われていました。
 
 令和元年11月に、建設を主軸とする現代産業開発が約2300億円で購入する最優先交渉権者となりました。
 
 ですが、その直後に新型コロナの流行で状況は一変します。
 現代産業開発は当然キャンセルしました。
 
 韓国政府は急ぎました。
 
 というのも新型コロナの流行長期化で、アシナ航空の業績はさらに悪化し、韓国の国策銀行はアシアナ航空にすでに3400億円もの資金を投入していました。
 
 それでも業績悪化は止まらず、近く、さらに基幹産業安定基金を通した追加支援が不可避で、このままでは持たない状況に追込まれていました。
 
 買収先がすぐに現れるわけではなく、新型コロナの流行で海外旅客需要が回復する兆しはなく、悪化する一方です。
 
 韓国政府は、大韓航空に、アシナ航空合併を強制しました。
 日本なら、赤字を垂れ流すだけの航空会社との合併など断るでしょうが、断れないお国柄とうことですね。
 
 大韓航空はジンエアーというLCCをもち、アシアナ航空はエアソウルとエアプサンというLCCを傘下に持っていますが、これらも統合する計画です。
 
 大韓航空、アシアナ航空とLCC3社を合わせた国内シェアは68%に達し、韓国の公正取引委員会がどんな裁定を下すのかということですが、しょせん韓国ですから、韓国政府の意向に従うでしょう。
 
 両社の労組や従業員も反発している。LCCを含めた5社労組は「経営責任のつけを労働者に回し、国民の血税で解決しようという政経野合を即時中断し、労使政協議を通して原点から再論議すべきだ」と主張しています。
 こちらの方が問題が大きそうです。
 
 利用客からは「価格は上昇しないのか」「マイレージはどうなるのか」などの疑問の声も上がっています。
 
 マイレージは、大韓虚空がスカイチーム(エールフランスなど)、アシアナ航空はスターアライアンス(全日空、ルフトハンザ、ユナイテッド航空)と別々ですが、どうなるのでしょうか。
 どちらでもいい話ですが・・
 
 ただ、見通しは暗いですね。
 
TOPへ戻る