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雑記帳

NATO「中国は体制上の挑戦」 戦略概念で初言及

 北大西洋条約機構(NATO)は、令和4年6月29日、今後10年の指針となる新たな「戦略概念」を採択するとともに、首脳宣言を発表しました。

 NATOの戦略概念として初めて中国に言及。中国が「体制上の挑戦」を突きつけていると明記しました。

 新しい戦略概念は平成22年に採択して以来約12年ぶりのことです。

 これまでの戦略概念はロシアとの関係を「戦略的パートナーシップ」と呼ぶ一方、中国には触れてきませんでした。

 ロシアを「最も重要で直接の脅威」と定義しました。
 ウクライナに侵攻し、NATOと対立を深める現状を映しています。

 中国について、核兵器の開発に加え偽情報を拡散したり、重要インフラ取得やサプライチェーンを支配したりしようとしていると分析しています。
 宇宙やサイバー、海洋で、軍事的・経済的な影響力を強めているとしています。
 また、ロシアと中国が、ルールに基づく秩序を破壊しようとしていることは「我々の価値と利益に反している」と強調しました。
 NATOのストルテンベルグ事務総長は記者会見で「中国の威圧的な政策は、我々の利益、安全、価値に挑んでいる」と戦略概念と同様の表現で訴えました。

 ロシアと中国の位置づけを大きく変えたことで、米欧の軍事同盟であるNATOは歴史的な転換点を迎えたことになります。

 NATO首脳会議には日本やオーストラリアなどアジア太平洋の4か国が招かれました。 戦略概念はインド太平洋地域の情勢が「欧州・大西洋に直接影響することを考えると、同地域は重要だ」として、対話と協力を深める方針を明記しています。
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