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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

チップ4

 日本とアメリカ両政府は7月29日、ワシントンで外務・経済閣僚による経済版「2プラス2」の初会合を開き、次世代半導体の量産など、半導体のサプライチェーン(供給網)強化で協力することを確認しました。

 日本とアメリカは今回の2プラス2で、次世代半導体の共同開発などに向けて、官民の研究開発拠点を新設します。
 アメリカが主導する経済圏「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の主要な加盟国にも参加を呼びかける方針です。
 台湾有事を見据えた経済安全保障の一環となるが、他方で台湾を取り込んで半導体の対中包囲網を築く構想も温めています。
 台湾は令和7年にも回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)の次世代半導体を生産する方針です。

 バイデン米政権は日本、米国、韓国、台湾による半導体供給網の構築を目指しています。
 アジアは半導体生産で約8割のシェアを握っていて、「チップ4」構想の実現により、半導体の国産化を急ぐ中国をけん制する狙いがあります。

 日本や台湾は参加に前向きとされるが、韓国は慎重姿勢を崩していません。

 韓国にとって中国は半導体の最大の供給国です。
 アメリカは韓国に対し、「チップ4」実現に向けた実務会議への出欠を令和4年8月中に通知するよう求めているといわれています。
 韓国はアメリカ主導の経済圏IPEFも「チップ4」も中国排除でなく、国益追求が目的だと中国に配慮していますが、それでは、何の意味も持ちません。

 中国にとって、最大の輸入相手国・地域はその台湾です。
 中国は輸入する半導体の過半を台湾・韓国に依存しています。
 中国は台湾が他国と連携することに反発を強めるが、台湾は米国との緊密化に動いている。

 韓国が「チップ4」に乗らないと、他の経済制裁をアメリカからくらいそうです。
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