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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

中国の「制御不能ロケット」がフィリピン近海に落下

 令和4年7月31日に地球上に落下すると予測されていた中国のロケットが、令和4年7月31日にフィリピンの南西部にあるパラワン島の付近に落下したことが分かりました。

 今回落下したのは、中国が令和4年7月24日に打ち上げた長征5Bロケットの「コアステージ」と呼ばれる第1段目の大型ブースター部分です。

 大気圏突入時に大部分は燃え尽きたと推測されていますが、それでも、落下した残骸は長さ30メートル、重さ17〜23トンでした。

 これほど大きな残骸パーツが東南アジアの人々の頭上をかすめて落下したことを受けて、NASAは「宇宙を利用する国は、宇宙空間の物体の再突入による地上の人々の生命および財産へのリスクを最小限に抑え、その運用に関する透明性を最大化しなければならない。中国がスペースデブリに関して責任ある基準を満たしていないことは明らかである」との非難声明を発表しました。
 また、「中国は、長征5号Bロケットが地球に落下する際の具体的な軌道情報を把握せず他国に連絡していなかった。宇宙を利用するすべての国は、確立されたベスト・プラクティスに従ってこの種の情報を事前に共有し、潜在的なデブリの衝突リスクについて信頼性の高い予測を可能にするという役割を果たすべきである。特に、長征5Bロケットのような生命と財産を失う大きなリスクを伴う大重量物打ち上げロケットならなおさらである」と述べました。

 中国は、その程度の国です。

 なお、ロシアですら、第1段目の大型ブースター部分、第2段目のブースター部分は、計画的に、自国のツンドラ地帯など人の住んでいないところ、あるいは、海で島のないところに計画的に残骸を落下させます。
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