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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

生保社員「入りたくない死亡保険」ランキング

 某雑誌が「匿名の生保社員200人」に「入りたくない死亡保険」をアンケート調査しました。

 「入りたくない」保険として2位と倍近くの差をつけて1位にランクインしたのは、外資系の保険会社が主力商品とする「外貨建て」の保険でした。
 「受け取る際に円安か円高によってもらえる額に変動があり、結局いくらになるかわからないという不安定さがあります。手数料が高いというのと仕組みが複雑だというところも避ける理由でしょう」(ファイナンシャルプランナー)

 満期前に保険事故(例えば死亡)が発生したり、満期まで保有すれば、保険会社がつぶれない限り「外貨建て」の約定金は入ります。
 ただ、あくまで「外貨建て」ですから、両替すると、円計算の元金を割っている場合もあります。

 また、この手の外貨建て保険は、デリバティブ(金融派生商品)で保険会社に損がないよう手当てしていることが多いですから、中途解約しようものなら、「外貨建て」でさえ元金を割込むことがありますし、まして、円換算すると元金を割っている場合もあります。

 実際、「外貨建て保険」をめぐる契約者からの苦情は増えていますそうです。
 その多くは「元本割れのリスクをきちんと説明しなかった」という内容です。

 金融庁もこうした営業活動を問題視し、生命保険会社各社に改善を要請しています。

 「国内の大手生命保険会社の商品には、主契約だけではなく『疾病入院特約』や『災害割増特約』などといった、『特約』がたくさんついているケースが多い」です。
 「さまざまな保障がセットになった保険」も避けられています。
 保険会社の従業員でも「自分の契約内容がわからなくなるからなるべく避けたい」ということです。
 「セットにすると自分が今どの特約をつけているのかわからなくなるうえ、最悪本来もらえるはずの保険金の請求をしそびれたり、必要ない保障分の保険料を支払い忘れたりする」ということになります。

 また「定期保険特約付き終身保険」(2位)や「定期保険」(3位)は、満期を迎えると年齢とともに保険料も上がることが多いです。
 商品によっては1.5倍や2倍に保険料が上がるものもあり、入りたくないという保険会社の従業員が多いようです。

有利な保険は?

 例えば、生命保険をみてみます。
 どれが有利なんでしょう。
 セールスする担当者に、端的に「ところで、あなたは、どんな保険に加入されていますか?」と聞いてみるのも一手段です。
 普通は、担当者が勧める「大型の定期保険つき終身保険」には加入していません。
 養老保険や終身保険は自社のものでしょうが、定期部分は、自社のグループ保険に加入していたり、へたをすると各種「共済」に加入しているでしょう。あとは、疾病保険に、わずかだけ加入していると思います。高額療養費制度がありますから、あまり高額の保険に入る必要はありません。
 それが、生命保険を知っている人の合理的行動です。
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