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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

アイリスオーヤマが約50種類の製造を国内工場に移管

 大手生活用品メーカー・アイリスオーヤマ(宮城県仙台市)が、衣装ケースなどのプラスチック製の収納用品、約50種類の生産拠点を中国・大連の工場から国内工場に移すことを決めました。
 原材料価格の高騰や円安の長期化の影響で、中国での生産コストが上がったうえ、日本への輸送コストも上がっていることが理由とみられます。

 ルネサスエレクトロニクスは、平成26年に閉鎖した甲府工場を令和6年に10年ぶりに再稼働します。
 甲府工場再稼働に、900億円を投資する計画です。

 京セラは、鹿児島川内工場に新棟を建設し、半導体パッケージなどを生産します。
 令和5年に稼働する予定で、投資総額は625億円に上ります。

 住友金属鉱山は、磯浦工場(愛媛県)の近接地に新居浜工場を新設し、正極材を製造します。
 令和64年に立ち上げ予定で、投資総額は400億円になります。

 大会社だけではなく、下請け企業にも既に影響が出始めています。
 関東地方で精密プラスチックや金属掘削などを手掛ける某企業には、今年春先からこれまで取引のなかった大企業からの問い合わせや注文が相次いでいます。
 さらに、円安からか、チャイナリスクを回避する流れからなのかアメリカやヨーロッパの企業からの問い合わせも増えているそうです。

 帝国データバンクが令和4年5月に行った「ロシア・ウクライナ情勢による企業の仕入れへの影響調査」によりますと、ロシア・ウクライナ情勢で企業の50.8%が「仕入数量の確保難」、66.7%が「仕入価格の高騰」に直面しています。

 その対策として、仕入れ先の国内への切り替えや、自社生産拠点の日本国内への回帰を検討している企業は少なくありません。
 仕入れ先を国内に切り替えることを検討している企業は全体の20.2%、自社生産拠点の日本国内への回帰を検討しているのは8.1%でした。

 外国でつくるのと日本でつくるのと、コストに差がなくなっているのですね。
 それなら、雇用を生み出す日本での生産が好ましいでしょう。

 ドル高円安は、とかく、問題にする人がいますが、一面、このような好循環を促します。
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