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雑記帳

韓国の深刻な人口減少

 令和4年、韓国の統計庁は「2021年人口住宅総調査結果 登録センサス方式」を公表しましたが、令和3年の韓国の人口が、人口統計を取り始めた昭和24年以降、初めて減少したことがわかりました。

 令和2年の韓国の人口は5182.9万人、令和3年は5173.8万人となり、前年と比較して0.18%マイナスとなりました。

 韓国で人口統計がとられ始めたのは、昭和24年で約2019万人でした。

 日本が朝鮮配当を併合した1910年に実施された朝鮮半島の人口は1312万8780人で、北朝鮮と韓国に別れて、その片方だけで2019万人というのはすごい人口増加ですね。

 韓国の朝鮮戦争後のベビーブームは、朝鮮戦争が終わった昭和38年の2年後の昭和40年から8年間続いたそうです。
昭和40年から昭和44年までの合計特殊出生率は6.3だったそうです。
 日本のベビーブームの合計特殊出生率が4.3ということを考えるとすごいですね。

 昭和58年には2.08を下回わり(増えないという分岐点です)、その後も出生率は下落し続け、昭和63年には1.55となった後、いったんは下げ止まったようです。

 平成5年から再び下落が始まり、平成9年に発生したアジア通貨危機以降は下落のペースに拍車がかかり、平成30年には1を切る水準にまで落ち込んでいます。
 さらに、令和2年には0.84、令和3年には0.81と、世界でも例を見ない低い出生率の国となっています。

 韓国がここまで出生率が下がった理由としては、以下のものがあげられます。

 若年層の非正規化がいわれています。
 韓国の大企業は、雇用調整のしやすい非正規雇用を多く雇う傾向にあるところ、若年層は大企業にこだわるため、しかたなく非正規雇用の形で大企業に入って正社員を目指すが、なかなか大企業への正社員にはなれないそうです。

 非正規雇用の給与水準は低く、さらに雇用も不安定で、結婚にすることが難しくなり、出生の前提である結婚に至らない若者が増加することから、出生率が低下しているというのは、日本も同じですね。

 教育費の高さがいわれています。
 韓国では大学、さらには大学のなかでも良い大学に入らないと大企業の正社員になることができないようです。
 受験競争が熾烈で、高水準の学力を身に着けるためには良い塾に通うことが必須であるところ、塾代が半端なくかかるようになり、これが家計を大きく圧迫しているそうです。
 この結果、結婚しても子を産むことを躊躇する夫婦が少なくなく、ましてや複数の子を持つことは簡単ではなく、結婚しても教育費の問題で子を産まなくなっていることから、出生率が低下していることが考えられるそうです。

 結局、韓国は成熟化する以前に衰退していくことになります。

 日本は、平成20年から人口が減少していますが、韓国ほど、少子化はしていません。
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