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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

英語の慣用表現

 日本人が「神の仕業」と言うことがあります。
 「神の仕業」は、もちろん英語の直訳です。

 「不可抗力」のことは、英語で、「act(s) of God」といいます。
 「地震などの予知・予防不可能な事故」のことも、英語で、「act(s) of God」ですね。

 「God」を用いた他の慣用句として有名なのは「God knows」で、直訳すれば「神が知っている」、つまり、「誰も知らない」という意味になります。
 日本語でも「神のみぞ知る」という慣用句を使いますね。

 「神のみぞ知る」と言えば誰でもわかるのでしょうが、「神の仕業」と言われても、日本語にありませんから、知らない人は「?」となります。

 「(May) God bless you!」もよく知られています。
 直訳すれば、「神のご加護あれ」ということですが、知人が、くしゃみをしたときなど、「お大事に」という意味でも用いられます。

 「God willing」も有名です。
 直訳すれば「神許したまわば」ですが、「もし可能なら」という意味に使われます。

 ちなみに、国連の公用語は、英語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、アラビア語の6か国語です。安全保障理事会のメンバー国の公用語に、多数の国で用いられているスペイン語、アラビア語を加えたものです。

 アラビア語の演説で、「仮に・・全知全能の・・神が許したもうときは」と延々と話されるのですが、通訳するときは、「God willing」という言い回しとわかっていますから、簡単に「if possible」と訳され、通訳の方が、本来の演説より早く終わってしまうという、結構有名なエピソードがあります。

 外国のことわざを、日本語に直訳すると、わかる人にはわかるのですが、わからない人には全くわからないということがあります。

 「尾が犬を振る」エントリーを書いたことがあります。

 「尾が犬を振る」=「本末転倒」という意味なのですが、知らない人は「?」です。

 「まぎらわしい表現を使うな!」と八つ当たりをする人もいますが、使う方にとっては「それくらい知ってたら」と軽くいなされます。
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