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雑記帳

左遷

 菅原道真という政治家学者がいました。
 醍醐天皇下では右大臣にまで昇りつめましたが、左大臣藤原時平の「不正密告」により、大宰府へ権帥として左遷され現地で没しました。

 ちなみに、左大臣、右大臣、内大臣、大納言・中納言・参議で、今でいう閣議を構成していましたから、左大臣が首相格、右大臣が副首相格というのが「あたらずといえども遠からず」でしょう。
 太政大臣は、左大臣より上ですが、空席が原則です。
 摂政や関白は天皇陛下が幼帝などの場合の職務代行ですから、天皇に準ずる位です。

 首相から密告され、副首相がとばされたということになりますね。
 当然、天皇陛下が裁可したことになります。

 京の都から、福岡の太宰府への左遷はつらかったでしょうね。
「東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」という和歌が有名です。

 ちなみに、中国では、右を尊び左を下とする慣習ありましたから、官位の降格を「左遷」と呼びました。
 ただ、日本では、「左大臣」>「右大臣」ですから、逆ですね。
 「右を尊び左を下とする慣習」とは逆でしたが、中国から輸入された「左遷」という言葉は用いられていました。

 ちなみに、天皇陛下が中央で、左大臣は天皇陛下からみて左、右大臣は天皇陛下からみて右に位置します。
 天皇陛下は「センター」です。
 なお「センター」は、「総選挙」や「じゃんけん」で選出されないことは、皆さんご存じのとおりです。

 裁判所の合議体(3名)は、裁判長と、裁判長の右に座る右陪席、裁判長の左に座る左陪席で構成されています。
 右陪席と左陪席では、右陪席が上です。期も上です。
 地方裁判所の左陪席は、未特例判事補といって、1人で判決できない任官5年までの裁判官が座ることが多いです。
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