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雑記帳

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一人親方

 少し古い話になりますが、厚生労働省は、平成31年4月12日、企業から仕事の発注を受ける「個人請負」など、雇用に類似した働き方をする人が約170万人にのぼるるとの調査・試算結果を公表しました。

 個人請負などフリーランスで働く人は労働法制の対象外ですが、厚生労働省は雇用に近い場合は、労働法制のによる保護が可能かどうか検討を進めます。
 調査は、平成31年1月~2月、20歳~69歳で「何か収入になる仕事をしている者」を対象にインターネットで実施しました。
 厚生労働省の外郭団体である労働政策研究・研修機構が試算を行い、平成31年4月12日、開かれた厚労省の有識者会議に提出されました。
 約170万人のうち、雇用に類似した働き方を「本業」とする人は約130万人(76%)、「副業」とする人は約40万人(24%)いました。
 仕事内容では建築、土木関係の技術者や作業員が多かったほか、IT技術者、商品の製造、デザイナーなども目立ちました。
 なお、年収50万円未満(500万円未満の間違いではありません。月収にすると約4万円未満)が3割いたそうですが、内職も、雇用関係にはなく、一人親方に分類されますから、あながち、過少申告している人ばかりということでもないでしょう。

 「一人親方」という言葉をご存じでしょうか。

 建設業などで労働者を雇用せずに自分自身と家族などだけで事業を行う事業主のことです。もともとは、建築業での言葉ですから「親方」という言葉がもちいられています。
 複数の顧客から、注文をもらっているなら、文字どおりの「一人親方」でしょうが、現実には、特定の雇主からの仕事のみをする人も「一人親方」と呼ばれます。
 契約関係は、「請負」ではなく、「請負」「準委任」になります。
 現在では、建築業者だけではなく、IT技術者、塾講師、宅配ドライバー、エステティシャン、健康飲料販売員などにも「一人親方」がいます。

 雇用関係ではありません。
 健康保険は、会社の健康保険ではなく国民健康保険、年金は、厚生年金ではなく国民年金に加入します。健康保険料や厚生年金は控除されません。
 労災保険の適用もありません。建設業の場合は、一人親方労災保険に加入します。他にも、組合があるかも知れません。
 ただ、雇用と違い、失業保険は出ません。
 もちろん、出産休暇や育児休暇はありません。
 解雇の制限はありません。契約期間が経過したら、再び契約を結ぶか、契約終了かいずれかです。
 自営業者ですから、年間1000万円以上の売上があれば、消費税の納付義務もあります。
 建築業の「一人親方」の場合、腕がよければ、弟子を雇って、仕事の規模を大きくしていけます。

 IT技術者、塾講師、エステティシャンの場合、能力次第で、高額給与の勤務先に勤務する機会もありますし、独立して従業員を雇い、規模を大きくして、大きく稼ぐこともできます。
 ただ、そういうことができなければ、いつまでたっても、身分は不安定で、失業の危機にさらされているということもいえます。
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