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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

メールの復元


 相撲界、プロ野球界などに何か不祥事が起きると、スマートフォンを提出したり、警察が押収したりします。

 削除されたメールを復元すれば、動かぬ証拠がつかめます。

 スマートフォンからメールを削除したとします。
 メールはスマートフォンを操作しても見えません。
 本当にメールは消え去ったのでしょうか。
 違います。
 メールを認識できる部分、いわば「表題」部分を消去しただけで、本文はそのまま残っています。
 復元ソフトで「表題」部分を元に戻せば、もとのメールを読むことができます。
 そう難しい理屈ではありません。

 ハードディスクも同じです。
 ファイルを消去しても、いわば「表題」部分を消去しただけで、「表題」部分を元に戻せば、ファイルが読めます。
 ハードディスクの場合、「表題」部分が消去された部分は、コンピュータから見て「空き領域」になりますから、コンピュータを使い続けると、その部分に新しいテータが書き込まれていきます。
 ファイルを消去して時間が経つと(使用し続けると)、新しいテータが書き込まれるため、復元が難しくなり、一部しか復元できなくなります。

 USBメモリも同じです。
 ファイルを消去しても、いわば「表題」部分を消去しただけで、「表題」部分を元に戻せば、ファイルが読めます。

 ファイルやメールを消去したから、存在しなくなったと考えるのは「浅はか」です。

 本当にファイルやメールを消去したいとしましょう。

 ハードディスクなら、ドリルとハンマーで物理的に読めなくしてしまう必要があります。
 USBメモリなら、ハンマーで完全にたたき壊して、海の中に放り込まなければなりません。
 スマートフォンなら、SIMカードをはずし、ハンマーで完全にたたき壊して、海の中に放り込まなければなりません。

 小渕優子衆院議員の事務所の政治資金問題で、後援会事務所などを家宅捜査した際、会計書類を保存したパソコンのハードディスクは、ドリルなどの工具で穴を開けた形跡が見つかりました。
 ここまでされては、復元は不可能です。

 WINDOWS7が事実上使えなくなり、WINDOWS10に乗り換えた方は多いと思います。

 法律事務所など、秘密の塊という職種の場合、業者に頼み、パソコンのハードディスクをドリルなどの工具で物理的に破壊してもらいました。

 なお、不貞の証拠として、消去されたメールの復元したものが提出されることがあります。
 ガラケーでもスマートフォンでも、相手に渡すことは危険です。
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