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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

コロナ患者の死因

令和3年1月29日付・現代ビジネスを参考にしています。

 令和2年12月27日に、新型コロナウィルスに感染し、53歳で死亡した羽田雄一郎参院議員には、糖尿病、高脂血症、高血圧の持病があったそうです。

 コロナで死ぬ危険が高いのは、治療中の持病がある人だけではありません。

 令和2年3月、志村けんさんが70歳で、死亡しました。
 病院には通院していないのですが、もともと一日60本を吸うヘビースモーカーで、過去に肺気腫を患っていたようです。
 最近は禁煙したため治療もしていなかったのですが、一度壊れた肺胞元には戻りません。肺気腫は、コロナによる肺炎が急激に悪化する要因となっりました。

 つまり過去にかかった病気、すなわち「既往症」がある人もまた、コロナで死ぬリスクが高いということになります。


 日本国内ではすでにコロナによって5000人を超える人が亡くなっています。
 別表は、4000人のときの表です。

 国立国際医療研究センターが中心となって、新型コロナウィルス患者の情報を収集したデータベースが作成されています。
 研究参加施設は844にのぼり、登録された症例は2万件を超えています。

 「死亡因子」についてのデータをみれば、新型コロナウィルスにて重症で入院した患者について、それぞれの持病ごとの死亡率が分かります。

 新型コロナウィルスに感染し、命を落とす危険度が最も高い持病は何でしょうか。

 トップとなってしまったのは腎機能障害です。

 人工透析の患者さんは免疫機能が低下していて、新型コロナウィルスが入ってきた場合、そのまま増殖し重症肺炎となってしまうという機序のようです。

 次に亡くなる割合が高いのは心疾患です。

 そしてその次の3位は脳血管害です。

 他方、慢性肺疾患の人は脳血管障害よりも死亡率は低いのです。

 普通常識的に考えれば、新型コロナウィルスに感染して肺炎となり、そのため死亡すると考えている人は多いですよね。
 私もそうでした。

 実は、新型コロナウィルスは肺の病気であるにもかかわらず、なんと、心臓や脳の血管の持病がある人のほうが命を落としやすいというデータが出たということになります。

 新型コロナ感染症は、単なる上気道炎や肺炎ではなく、毛細血管を含む全身の血管に障害を引き起こす「血管病」だそうです。

 最新の研究によれば、新型コロナは肺から血管に侵入し、血管の内側の細胞(内皮細胞)を攻撃することが判明しているそうです。
 新型コロナウィルスにより、内皮細胞が破壊されると、血栓ができます。

 血栓が脳に飛べば脳梗塞、心臓に飛べば心筋梗塞になるというメカニズムです。

 次に、危険な持病4位につけたのは、慢性肺疾患です。

 ウイルスはまず上気道(鼻・口・咽頭)で増殖し、血管に侵入して下気道(気管・気管支・肺)へ行きます。

 そのため、喘息の人は重症化リスクが1.5倍になるというデータもあるそうですが、より深刻なのは肺気腫の人は、コロナの死亡率が3倍近くに上がるというデータがあるそうです。

 その次に危険なのは癌です。
 抗がん剤を使うと骨髄の機能が低下し、白血球の数が減少する。そのため免疫機能が低下し、コロナが重症化しやすくなると考えられるとされています。

 その次に、危険なのは糖尿病です。

 血糖値が高くなると、白血球の機能が低下し免疫の働きも落ちます。糖尿病の人はウ新型コロナウィルスイルスに感染しやすいうえに、体内で増殖するウイルスに抵抗しきれずに、重症化するリスクが高いそうです。

 その次に、肝臓疾患です。

 その次は、高血圧、高脂血症です。
 どちらもいわゆる「生活習慣病」で、動脈硬化により血管の壁が脆くなり、血栓ができやすくなってしまっているということですね。
 羽田雄一郎参院議員も、これに該当するのでしょう。


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