本文へ移動

2021年2022年バックナンバー

雑記帳

老後破産

 老後2000万円問題がありましたね。

 「老後破産」という言葉があります。

 高齢者が生活保護基準より低い収入(財産取崩分を含む)で生活している状態をさし、現在、高齢者世帯の約4割が老後破産状態にあるそうです。

 とりわけ、一人暮らしの世帯の半数は低収入で、そのうち3分の1は生活保護を受けており、残りの相当部分の高齢者が老後破産の状態にあるようです。

 老後破産になった原因を考えてみましょう。

 原因の1つとして考えられるのは、年金が生活費より少ないケースです。

 平成26年度の国民年金の月額は満額で月額約6万5000円、夫婦2人で約13万円と、生活できる金額ではありません。
 自営業者であった場合は、まとなった貯蓄が必須となります。

 厚生年金については、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は21万円で、平均的な生活費とされている26万円より約5万円低く、生活するのは大変です。
 そこで、足りない部分を補うためには貯蓄が必要になります。
 夫婦で2000万円あれば老後の生活費は賄えるといわれていますが、老後破産してしまう場合もあります。

 定年を過ぎても住宅ローンが残っているケースです。年金収入だけでは生活費も足りない状況ですので、ローンなど払っている余裕はありません。定年までに払い終わるようなローン設計をしなければ老後破産となる可能性が大きくなります。


 まれに、子もの借金の返済を負担するケースがあります。
 子どもの借金は子どもに返済させましょう。援助し過ぎると、自分の老後が破綻してしまいます。


 老後破産しないために、どうすればよいのでしょうか。

1 住宅ローンは退職するまでに払い終わる計画を立てる。
2 退職までに老後生活に必要な貯蓄をする。ちなみに、現在50代の3人に1人が貯金ゼロといわれています。「老後生活費の総額-年金収入の合計額=必要貯蓄額」です。
3 老後は「年金+貯蓄」の範囲内で生活する。

 高齢者の8割くらいは自宅を持っているので、自宅を担保に生活資金を貸してもらえる可能性があります。

 最初から住宅がなかったり、自宅担保にお金を貸してもらえない場合は、生活保護の申請を検討しなければなりません。
 イソップ童話の「ありとキリギリス」ですが、日本の場合は、キリギリスも見殺しにはされません。
TOPへ戻る