本文へ移動

2021年2022年バックナンバー

雑記帳

司法試験の合格発表

 司法試験の合格発表がありました。
 合格した皆さんおめでとうございます。

 74期司法修習生になられた方は、令和3年3月31日から、1年の司法修習が開始されるということになります。

 ただ、あまり、法曹界の先行きは明るくありません。

 おおざっぱな話ですが、合格者1450人全員が法曹界に進むわけではなく、1400人程度が法曹界に進むでしょうが、実数は外部からはわかりません。

 裁判官と検察官は横ばいです。150人としましょう。
 死んだり高齢のためリタイアする弁護士は毎年450人とします。リタイアする弁護士は、合格者500人、司法研修所に通った者450人の時代ですから、450人が死んだりリタイアするというところでしょうか。

 弁護士は毎年800人(1400人-150人-450人)以上法曹は増え続けます。
 ただ、弁護士になったものの、経済的にうまくいかず、退会請求をして脱落していく弁護士がいますから、もう少し減るかも知れません。

 平成12年(2003年)から合格者が約1500人になっています。平均40年間弁護士をするとして、その人が引退する2043年までは、弁護士数は増え続きます。

 事件数は減り続けていますし、これからも減り続けるでしょう。

 事件数が減って、弁護士が増えれば、ダンピングがなくても弁護士1人あたりの売上が下がりますし、また、ダンピングが増えるでしょうから、なおさら弁護士1人あたりの売上が下がります。
 弁護士には変動経費がなく、固定経費のみですから、売上減が、そのまま利益減となります。
 売上が固定経費を下回れば、法律事務所を経営する意味はなく、売上から固定経費を引いた金額が、生活に必要な金額を下回れば、他の仕事に就くのが賢明です。

 一昨年より昨年が悪くなり、昨年より今年が悪くなり、今年より来年が悪くなり、来年より再来年が悪くなるという状態が続くでしょう。

 裁判官や検察官になる人はいいですが、そうでない人は覚悟しておいた方がいいでしょう。

 もちろん、弁護士の中には、平均を大きく引上げるくらい稼いでる人は一杯います。
 その中に入るべく努力をするということになります。
 夢を捨てる必要はありません。
 夢が夢で終わる人が大多数になるだけのことにすぎません。わずかな勝者に入ればいいわけです。

 頑張ってください。
TOPへ戻る