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雑記帳

福島第1原子力発電所付近はもともとどんな地形だったか

 東日本大震災が起きてから10年が近づいています。

 福島第1原子力発電所の汚染水問題は収束の目途が立ちません。

 国の試算によりますと(なお、データは平成27年当時のもので、現在変化があるかも知れません)、福島第1原子力発電所1~4号機とその周辺には、1日に約1000トンの地下水が入り込んでいて、そのうちの約400トンが原子炉建屋地下などに流入し、溶け落ちた核燃料の冷却水と混じり合っていますが、取りあえず回収されています。
 残り600トンのうち300トンは汚染されずにそのまま海に出ていますが、300トンは「トレンチ」と呼ばれる地下道に入ってから海に流出しているということです

 近隣を含め1日に約1000トンの地下水が流入とされていますが、どこの場所でも地下水は大量に流れていると思っていました。

 福島第1原子力発電所の面積は、ご存じのとおり、大した面積ではありません。

 独立行政法人産業技術総合研究所の丸井地下水研究グループ長は、福島第1原子力発電所はは40年前に河のある場所に建てられ原発プラント設置のために河を迂回させたと述べています。

 福島県は南北に阿武隈高地が貫き、山に降った大量の雨水は川や地下の水脈を通じて東の太平洋に流出しているそうで、第2次大戦後に米軍が撮影したとみられる福島県双葉町付近の航空写真。いま福島第一原発のある場所に、海へと流れ込む一筋の川がくっきり映っているそうです。

 昔は、水道などはなく、井戸から生活水を得ていましたよね。
 もっとも、雨が降らない日が続くと、井戸が枯れて生活水が得られなくなったという話もあったようです。

 福島第1原子力発電所1日に約400トンの地下水が流入するというのは、少し多すぎると思っていました。
 もともと、川のあるところなら「納得」できます。

 担当グループ長は「地形を考慮せずに建設したことが立地上の欠陥となり、今の汚染水のそもそもの原因」と述べています。

 いずれ、トリチウムを含んだ処理水を海洋に放水しなければなります。
 もとより、基準内ですし、IAEAのお墨付きも得ています。

 ただ、地元の漁業者が、魚が売れなくなるなどの風評被害を恐れ、反対しています。
 十分な補償をするしかないでしょう。


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