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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

新型コロナウィルスは、アフリカで猛威をふるっているか

 新型コロナウィルスが、日本を除く先進各国で猛威をふるっています。

 新型コロナウィルスが被害が出始めたころ「新型コロナの感染爆発により、経済的に貧しく、医療水準の低いアフリカでは、膨大な死者が出る恐れがある」ということが盛んに報道されていました。

 しかし、令和3年4月8日現在の「Worldometer」によるトップのアメリカと100位以内のアフリカの国の死者数は以下のとおりです。
 なお、アフリカの国には、あまりなじみがないので、漏れていたときはご容赦ください。

USA    57万3855人

South Africa  5万3173人
Egypt     1万2323人
Saudi Arabia    6728人
Algeria       3119人
Ethiopia      3078人
Libya       2799人
Kenya       2292人
Nigeria       2058人
Zambia       1225人
Mozambique      788人

 日本より死者数が多いのは、南アフリカとエジプトだけですね。
 案外少ないとお思いになりませんか

 理由として考えられるのは、アフリカの貧しい国では、PCR検査すら不十分にしかできず、新型コロナウィルスに感染して死んでも、新型コロナウィルスによる死亡とカウントされていないのではという疑問です。

 ただ、もっと説得力のある理由としては、年齢人口比にあるとする考えです。

 国連統計を見ると、65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合は令和元年現在、世界平均が9.1%、日本が28.5%と世界最高であるのに対し、アフリカのサハラ以南は3.0%に過ぎず、地域別では世界最低です。
 これに対し25歳以下の若年層が総人口に占める割合は世界平均の41%に対し、サハラ以南アフリカは62%と地域別で最高です。

 新型コロナウィルス感染症は、高齢者や基礎疾患のある人の方が重症化しやすく、若年層の方が軽症ないし無症状で終わる確率が高いということがわかっています。
 つまり、人口の大半が若年層であるアフリカでは、総人口に占める重症者の割合が低く、仮に統計に計上されない感染者が多数存在していたとしても、軽症ないし無症状のまま感染をやり過ごし、自然治癒している人が多い可能性があるということです。

 いずれにせよ、1年前に予想されたアフリカにおける「ケタ外れの悲劇」は起きていません。


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