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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

隋と高句麗の戦争は内戦か

 中国が、韓国古代史を自国史の一部と扱い始めています。

 「古朝鮮」は「文化はもちろん血縁の属性のような全てが、現在の大韓民国や朝鮮の歴史に属さない中国古代の地方政権」とされています。
 もともと、現在の朝鮮民族の祖先が住んでいたかどうかは「怪しい」ところです。

 「高句麗」は「中国の中央王朝の地方行政組織の特性を有した」「主権を持った独立国家ではなかった」とされています。
 高句麗には中国語以外の文献は一切残っていません。
 現在の朝鮮民族の固有の文字はハングルで、15世紀につくられました。
 「高句麗」は668年に滅んでいますから、高句麗で、どのような言葉が話されていたかは全くわかりません。
 ですから、中国の一地方政権、朝鮮民族の国、いずれの可能性もあるわけです。
 日本では、朝鮮民族の国と分類していますが、あやしいものです。

 日本の場合は、正倉院に遺された文書や木簡資料により、万葉仮名は7世紀頃、あるいはそれ以前に一般化していたことがわかります。
 また、万葉仮名の最も古い資料と言えるのは、5世紀の稲荷山古墳から発見された金錯銘鉄剣で、辛亥年(471年)の製作として、第21代雄略天皇に推定される名「獲加多支鹵(わかたける)大王」やその皇居「斯鬼(しき)宮」と、漢字を日本語の当て字として利用しています。
 日本の場合は島国で、多くの人が移動したとは考えにくいですから、それ以前から、日本語がずっと使われていたであろうことは容易にわかるのと大きな違いです。

 高句麗のほか、渤海、扶余について、中国は中国の一部と主張していますし、韓国は、朝鮮民族の国だと主張しています。渤海、扶余も、高句麗には中国語以外の文献は一切残っていません。
 中国の一地方政権、朝鮮民族の国、いずれの可能性もあるわけです。

 また、中国は、新羅、高麗、朝鮮王朝の歴史は、「中国の半属国」と主張しています。
 これは、中国の主張が有利でしょうね。
 新羅や高麗や李氏朝鮮が、日本のような独立国であったというのは無理でしょう。王が即位するとき、当時の中国の政権の承認を得ているという時点で独立国ではありません。

 平成29年4月にドナルド・トランプ元大統領が伝えた「韓国は歴史的に中国の一部」という習近平国家主席の発言は、こうした背景から出てきたものです。
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