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雑記帳

リバースモーゲージ残高増加

リバースモーゲージ残高増加

 高齢者が持ち家を担保に住み続けて資金を借りる「リバースモーゲージ」の利用が増えています。

 通常は、利子分のみ支払いという形式ですが、原則、亡くなるまで返済が一切不要の商品(アメリカでは一般的です)が登場するなど多様化も進み、推定融資残高は1600億円前後と過去3年で5000億円ほど増加したそうです。

 リバースモーゲージは、自宅を担保に老後に必要な生活資金などの融資を金融機関から受ける商品です。
 一般的には毎月、利息のみを支払って元本は死後、自宅を売るなどして返済します。
 仕組みが複雑なため、店舗での対面説明を必須とする金融機関が多いとされています。

 綾小路きみまろさんのCMで有名な最大手の東京スター銀行を中心に令和2年も全体的に融資は拡大しました。
 老朽化による修繕や住み替え費用に加え、ローンの多寡ではなく担保価値で融資の可否が決まる商品性を生かし「老後に残った住宅ローンの借り換えに利用する例も目立つ」(住宅金融支援機構)とされています。

 他に、3大銀行や地方銀行などが扱う住宅金融支援機構の保険付きリバースモーゲージが伸びました。
 保険料を反映する利息は高めになりますが、仮に自宅を売却してもなお債務が残ったとしても、相続人には支払いを請求しないタイプが支持されています。

 さらに、最近は毎月の利息払いさえなくす新商品も増えました。
 利息は元本に加算され、死後まとめて返済する仕組みです。

 ただ、誰もが使えるとは限らず、リスクもあります。

 資産性が低い持ち家では融資を受けられないケースがあります。
 また、通常のリバースモーゲージは変動型金利を採用しており、金利上昇リスクもあります。
 利率も一般の住宅ローンより高めで、融資期間が長引くと総利息が膨らむ懸念もあります。

 過度にリバースモーゲージに依存するのは禁物で、支出削減や手持ちの金融資産の活用など総合的な視野から老後資金計画を組立てるのがよいでしょう。


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