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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

一部の自治体、接種予約停止の動き 地方自治体の怠慢かワクチン不足か

 地方自治体によっては、国からの要求量が国から供給されている地方自治体がありますし、地方自治体によっては、国からの供給が、要求量の5割程度しか供給されないケースもあります。

 ワクチン接種が予想よりハイペースでなされているということがあるでしょう。
 また、システム上、ワクチンの在庫量が積み上がってしまい、これ以上のワクチンは送れないということもあります。

 ワクチンの在庫量が積み上がってしまい、これ以上のワクチンは送れないというのには、いくつかの可能性があります。

1 ワクチンの接種が現実に遅れていること。そして、在庫が積み上がっている自治体
  こちらの地方自治体は文句は言えません。
2 ワクチン接種は順調である。しかし、ワクチン接種記録システム (VRS: Vaccination Record System) に入力が遅延している。
  国は地方自治体へのワクチン供給量を把握しています。
  ワクチン接種がされても、ワクチン接種記録システムに入力がなされないと、国としては、ワクチン接種されていないとしか見られない。この場合、在庫が積み上がっているとしか見えない。
  こちらの地方自治体も文句は言えません。
3 ワクチン接種は順調である。ワクチン接種記録システム (VRS: Vaccination Record System) に入力している。
  こちらの地方自治体が文句を言うのは当然です。

 なお、現実に「2」が多いといわれています。

 河野大臣は、令和3年6月から何度も、地方自治体に対しVRSへの入力を急いでほしいと要望しているのですが、令和3年6月23日の会見では、こんな趣旨の発言がありました。

 「必要な場所にワクチンを届けるに際し、頼りになるのがVRSの接種記録。自治体におかれてはなるべく速やかにVRSへの入力をお願いしたい」「VRSの入力にかかる人件費について、もしアルバイト等にお願いをするということであるならば、人件費については国が全額お支払いをする。自治体においては遠慮なく人の手当をしていただいて、なるべくリアルタイムに近い形でVRSへの入力をお願いしたい」「VRSの入力が遅れると、システム上、その分、その自治体に在庫が積み上がっているように見えてしまい、我々としてはそれがリアルな在庫なのか、入力遅れのための在庫なのかがわからない。VRSの入力の加速化は重ねてお願いをしたい」

 VRSは、正確性を要求されるため、結構手数がかかります。
 地方公共団体では、職員に残業させこなしていますが、こなしきれない地方公共団体があります。

 国が入力のアルバイト料を出すから、アルバイトを雇ってくれといっても、雇わない自治体があります。
 そういう自治体も、「VRSには未入力でも、接種したことは間違いないから信用してワクチンを送って欲しい」という厚かましい要求をすることがあります。
 厚かましいですね。
 さっさと、国の経費負担でアルバイトを雇い、VRSに入力すればいいのです。

 ある意味、政府は、ワクチン接種が想定より順調すぎて、入荷するワクチンが追いつかないという「うれしい悲鳴」をあげています。

 ワクチン接種は順調で、ワクチン接種記録システムに入力している地方公共団体には迷惑なことですが、少し、待ってもらうしかありません。

 地方自治体がちゃんとやっていれば、令和3年7月までには、65歳以上の高齢者の希望者に2回のワクチン接種が完了の予定です。
 重症化率、死亡率が高い高齢者にワクチンが行き渡れば、あとは何とかなります。

 ただ、65歳未満の既往症がある人の手当をすべきでした。
 しかし、身体障害者手帳を持っている人は接種できているはずですが、他の既往症がある人は、国も地方自治体も資料をもっていないので、必ずしも優先させられないのはやむを得ないことです。


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