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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

高齢者に貸すなら空室のほうがまし

 日本は、世界一の高齢者が占める割合の高い国です。

 総務省統計局によると令和2年には65歳以上の人口比率は28.55%となり、世界主要国の中で唯一25%を超えているという超高齢社会となりました。この先も独走状態は確実で、令和22年には35.3%、つまり3人にひとりが65歳以上になると言われています。これほどの高齢社会なので、当然、賃貸物件に住む高齢者も増えています。

 現状では70歳を超えると、新規に賃貸物件を借りることは難しくなります。
 いずれ、高齢者の比率がさらに高まってくれば、若い入居者を確保することができず、高齢者も借りられるようになってくるのでしょうが、少なくとも今現在は厳しい状況が続いています。

 高齢賃借人で大変な思いをしたので貸したくない、高齢者に貸すぐらいだったら空室の方がいい、そう感じている家主や管理会社が多いのでしょう。

 たとえば高齢になると掃除することが面倒になり、ゴミ屋敷になってしまうことがあります。
 認知症が始まって、火の不始末で火事を起こしてしまうこともあるでしょう。
 ただ認知症を発症してしまうと、どうしても対応に手がかかってしまい、家主や管理会社に嫌がられてしまいます。

 もちろん高齢になっても、最期までしっかりと生活する方もいますが、貸す方としては、同じ条件なら、若い人に貸すでしょう。

 また、突然の病死の場合、場合によっては原状回復費用が多額になってしまいます。
 次に貸す際に、賃料を下げなければならなかったり、事故物件扱いになってしまうことで家主の資産価値が下がってしまうことがあります。
 賃貸借契約が相続されてしまうため、亡くなったとき契約を解除しようとしても、相続人が分からない、やっとのことで見つけ出しても相続放棄されてしまうということがあります。

 持ち家がいいか賃貸がいいかというのは難しいところですね。

 私自身は、賃貸の方が得ですよと考えているのですが(持ち家やマンションの隣に、とんでもない人が入居してきたとき、逃げられません)、高齢者になったときのことを考えると、持ち家もありかなと思います。

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