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2023年バックナンバー

雑記帳

訪日客100万人迫る 令和4年11月、コロナ前比4割弱に回復

 訪日外国人の消費の回復が目立ってきました。
 日本政府観光局(JNTO)が21日に発表した、令和4年11月の訪日客数は93万4500人で、新型コロナウイルス禍前の令和元年同月比で4割弱の水準に戻りました。

 令和4年11月の訪日客数は令和4年10月(約49万人)の約1.9倍で、コロナの影響が出始めた令和2年2月(約108万人)に迫る規模になりました。
 出入国在留管理庁の統計によると、令和4年11月に入国した外国人のうち75%が観光目的でした。
 日本が、令和4年10月からの個人旅行解禁や短期滞在での査証免除措置の再開をしたことが、訪日客数を押上げています。

 国・地域別で特に目立つのが韓国です。
 韓国の令和4年11月の訪日客数は約31万人で、コロナ前の令和元年同月比で約1.5倍になりました。
 次いで台湾が約10万人、米国が約8万人だった。
 中国は12月にゼロコロナ政策を緩和したものの、令和4年11月実績は、コロナ前の令和元年比97%減の約2万人にとどまった。

 航空産業や小売産業ではインバウンド消費が着実に広がっています。
 日本航空の令和4年11月の国際線旅客数は約39万人と前年同月比5.4倍に増えました。
 令和元同月比では5割の水準です。
 韓国からの訪日客の増加を見越して、韓国の航空会社7社の日本向けの運航便は令和4年12月に週670往復と11月から約3割増えます。
 北米や東南アジア路線も回復が続いています。

 令和4年11月の全国のホテル稼働率は前年同月比18ポイント高い77%になりました。
 平均客室単価は同4700円高い1万5462円と新型コロナ前とほぼ同水準になりました。

 百貨店は三越伊勢丹など大手5社の令和4年11月の既存店売上高(速報値)が、全社で令和3年同月を上回わりました。
 免税売上高は令和元年同月比で5~9割の水準まで回復しました。

 ただ、企業が頭を悩ませるのが人手不足です。
 帝国データバンクが、令和4年10月に全国約2万6000社に実施した調査では、正社員の人手不足を感じている企業は51.1%を占めました。
 特に「旅館・ホテル」や「飲食店」は正社員・非正社員ともに65%~70%台に上りました。
 いったん離れた従業員は、そう簡単に戻りません。
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