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2023年バックナンバー

雑記帳

仕組債

 仕組債をご存知でしょうか。
 仕組債はオプション取引という金融派生商品(デリバティブ)を使い、複雑な仕組みを作って国債や社債よりも高い利回りを設定している金融商品です。

 債券の一つですが、国が発行する国債や企業が発行する社債とは全く異なります。
 利回りは期待できますが、大きな相場変動があった場合などに損失が膨らみやすいという特徴もあります。
 あらかじめ定めた水準(ノックイン価格)を下回ると償還時に元本割れが発生したり、利益を出すことなく早期償還されたりする可能性があります。

 もともとはプロ向けに開発された商品でしたが、最近では個人向けにも販売されています。
 トラブルが相次いだことから一部金融機関は販売停止、金融庁も監視を強めています。

 金融庁は高い利回りをうたう仕組み債を個人投資家に販売する金融機関に対し、手数料などの顧客が負担するコストの説明を義務付ける方針です。
 販売時にどれだけ手数料がかかっているか内訳を示し、商品がうたう利回りがコストに見合うものか判断できるようにします。

 金融界では自主規制の動きもありますが、トラブルが増えるなか、法律による規制が必要と判断され、政府は近く金融商品取引法などの改正案を閣議決定する予定です。
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