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2023年バックナンバー

雑記帳

元首とは

 「元首」という言葉をご存じでしょうか。
 元首は、国家の首長のことで、君主制の国家では皇帝や国王などの君主、共和制の国家では大統領が元首とされています。社会主義国では中華人民共和国の国家主席、キューバの国家評議会議長など、さまざまあるようです。

 「外務省のホームページ」に記載されていますが、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)、台湾(中華民国)は、国交がないのでも記載されていません。

 日本はどうでしょう。日本の外務省のホームページにはのっていませんね。
 外国はどう見ているのでしょう。
 例えば、ドイツ外務省公式ホームページの日本の欄を見てみますと、「Staatsoberhaupt(de facto): Kaiser Akihito, seit 7. Januar 1989」(「元首(事実上):明仁天皇,1989年1月7日より」)と記載されています。

 2019年5月1日から「Staatsoberhaupt(de facto): Kaiser Naruhito, seit 1. Mai 2019」とかわります。

 主要国7か国会議では、アメリカ合衆国大統領、日本国内閣総理大臣、ドイツ連邦共和国首相、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国首相、フランス共和国大統領、イタリア共和国首相、カナダ首相が出席します(GDP順。2023年)。

 議長は席順のトップに来ます。その他は、元首が先、元首でないものが後、同格の場合、就任期間が長い者が先に来ます。
 アメリカ、フランスは元首です。
 日本国内閣総理大臣は、ドイツ、英国、イタリア、カナダと同様、元首の扱いを受けていません。
 また、国家首脳が海外を訪問するとき、訪問相手国が鳴らす礼砲は、天皇陛下21発(元首扱い)、首相19発(元首でない扱い)となっています。

 天皇が元首かどうか、法的には議論がありますが(明治憲法には、天皇が元首と明記されていましたが、現憲法には明記されていません)、あまり、元首か否かについて、国内で議論しても、あまり意味はありません。

 問題は、外国がどう扱うかであり、天皇陛下が「元首」と扱われていることは間違いないようです。

 「外務省のホームページ」をみますと、天皇・皇帝の記載のある国はありません。
 天皇・皇帝は日本だけになってしまったようです。

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