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　犯罪が関与している預金には、通常と異なる出入金がなされます。
　私たちが持っている普通の預金は、その都度その都度入金され、公共料金やクレジットカード代金等が定期的に引き落とされる他、必要な金額のみしか出金されませんから、波のように増減が繰り返され、あまり「０」には近づきません。

　一般の方は、あまり見ないかも知れませんが、犯罪が関与している預金には特徴があります。

　まず「雷型」「稲妻型」と呼ばれる預金口座です。
　入金されたかと思うと、すぐに、キャッシュカードでおろせない１０００円未満の端数を残して、全額引き下ろされます。
　入金のたびに、すぐ引下ろされますから、
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　という形になります。
　なお、預金通帳は右側欄が入金、左側が出金欄です。
　どういう預金口座が「雷型」「稲妻型」になるかといえば、振込め詐欺、ヤミ金の口座です。いつ「口座凍結」されるかも知れませんから、入金されるや否や、すぐ引き下ろすのです。

　また、脱税のための口座も、「雷型」「稲妻型」になるといわれています。
　税務署に隠すつもりの取引先からの入金のみですから、そこからの公共料金などの引落としがあるわけではないため、入金されると、程なくして全額出金されるのです。

　次に「逆Ｌ字形」という預金口座があります。
　入金が何回か続いて、１回で、キャッシュカードでおろせない１０００円未満の端数を残して、全額引き下ろされます。
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　という形になります。
　どういう預金口座が「逆Ｌ字形」となるかというと、振込め詐欺の預金口座といわれています。
　現在、窓口での１０万円以上の振込みには、身分証明書がいりますから、１０万円ずつ何回もわたって振込ませ、あるいは、１０万円ずつ何人にも振り込ませたうえで、１度に引き出しますから、「逆Ｌ字形」となります。

　本来は、銀行がコンピュータシステムで全ての口座を監視していれば、これらの不審な口座の検出は可能です。ＡＩも利用されています。
　みずほ銀行が、比較的、監視に熱心です。
　他の銀行が、不審な口座に「おざなり」なのは、銀行にとって、コストだけかかり、損にも得にもならないからです。

　これに対し、クレジット会社は、ほぼ例外なく、コンピュータシステムで利用内容を監視しています。
　これは、不審な使われ方をしたカードを発見し、それ以降の不正使用防止のため、カードを無効にするためです。
　たとえば、普通は、公共料金やプロバイダー料金などだけが落ちたり、飲食や本などしか購入していないカードで、ブランドもののバッグや宝石・貴金属が複数回購入されているとなると、誰が見ても不自然ですよね。
　信販会社は、銀行と違って、不正使用のリスクを負担しますので、不正利用監視システムが充実しています。