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2023年バックナンバー

雑記帳

事件番号

 裁判所の事件は、裁判所名(裁判所名+支部名)、元号、事件記録符号、番号で特定されます。あわせて「事件番号」といいます。
 例えば、大阪地方裁判所本庁の平成31年の民事通常事件であれば、大阪地方裁判所令和5年(ワ)第123号、大阪家庭裁判所堺支部の平成31年の家事調停通常事件であれば、大阪家庭裁判所堺支部令和51年(家イ)第123号となります。

 このうち、事件記録符号は、一般の方になじみが薄いと思います。
 民事事件は「カタカナ」が「いろは」順につきます。漢字まじりの番号もあります。
 行政事件は、民事事件に準じて「行」+「カタカナ」が「アイウエオ」につきます。
 家事事件は、「家」「カタカナ」(家事事件)、「少」「ひらがな」(少年事件)が、「いろは」順につきます。
 刑事事件は、「ひらがな」が「いろは」順につきます。
 その他、没収の裁判の取消事件、法廷等の秩序維持に関する法律違反事件、裁判官の分限事件の事件記録符号がありますが、省略します。

 裁判所の事件は、以上ですべて特定され、同じ事件番号のついた別の事件は、この世に2つと存在しないことになります。漢字だけの事件記録記号がありますし、地名も日本と同じものがある可能性がありますから、中国や台湾に、同一事件番号の事件があるのではないかと思われる方があるかも知れませんが、元号は日本独自のものですから、日本に2つと存在しなければ、この世に2つと存在しないこととなります。

 一般の方にはわかりにくいかも知れません。病院・診療所などから来る書類に記載されている記録番号には(ワ)が(7)になっていたりします。個人から来る書類に記載されている記録番号には(フ)が(7)になっていたりします。

 ちなみに、京都家庭裁判所の元書記官が裁判書を偽造したという事件がありました。
 偽造した裁判書には、裁判所名(京都地方裁判所、京都家庭裁判所)、元号、事件記録符号、番号がちゃんとついていたのでしょう。
 ダブらないように、ありえない架空の大きな番号をつけたのでしょうか。それなら、いずれ「ばれる」可能性が強いと思います。京都家庭裁判所の規模の裁判所の事件番号が、おおよそ何番までということは、わかるでしょう。
 ダブって、実在の番号をつけたのでしょうか。それでも、いずれ「ばれる」可能性が強いと思います。複数あるはずのない事件番号は、絶対2つありません。
 どちらにしても、いずれ「ばれる」運命にあったのでしょうが、どこが「発見」したのか、どのようにして「発見」したのか、興味のあるところではあります。

 法律の改正により、改正されるものであり(離婚等の人事事件は、かつて地方裁判所において審理されていて(タ)がついていましたが、家庭裁判所において審理されるようになってから(家ホ)がつくようになりました)、私のエントリーも正確を期したつもりですが、誤記があったり、改正されていたりした場合はご容赦下さい。


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