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2023年バックナンバー

雑記帳

バスや乗用車でで安全な座席

 少し古くなりますが、平成28年に長野県軽井沢町で起きたスキーツアーバスの転落事故は、運転手2名を含む15人の死者を出しました。
 事故の犠牲者のうち、2人の運転手を除く13人のうち12人が座っていた座席が明らかになっています。

 バスは運転手側の右側に2列、左側に2列の計4列シートで、犠牲者のうち右側には5人、左側には7人が座っていました。右側面から倒れたのにもかかわらず、左側の座席に死者が多かったようです。

 座席を「前方左側」「前方右側」「中央左側」「中央右側」「後方」の5つに分けたとき、死者が最も多かったのは「前方左側」でした。
 全犠牲者のうち38%がこの位置に座っていました。
 次が「後方」の17%で、「前方右側」と「中央左側」が8%、最も少ないのが「中央右側」の4%となっています。

 「前方左側」に死者が集中する理由は「いざというとき、運転手は本能的に自分の身を守ろうとして運転席の逆側、つまり助手席側(左側)を衝突させるからです。
 左側の最前列には、投げ出された体を止める構造物がないので、フロントガラスを突き破って車外に飛び出してしまうこともあるからです。
 あと、「後方」の危険度が2番目に高いのは、衝突が見えず、ぶつかる直前まで無防備な人が多いからだそうです。

 ただ、この事故においても、乗客のほとんどはシートベルトをしておらず、車外に投げ出された者も多数いたということですから、やはり、シートベルトをつけるのが身を守ることになるのでしょう。

 一般論からいってバスで安全なのは、運転手の真後ろです。運転手が身を守ろうとします。
 それ以外では、タイヤの真上がいいそうです。
 強度面でいえば、タイヤの上というのは最も頑丈だそうですなのです。
 窓側か通路側かでいえば、通路側の方が良いとのことで、理由は、バスは構造上、前後より左右からの衝撃に弱いので、万一の時、窓側は危ないということです。

 一般乗用車の場合はどうでしょう。
 有名な話で、一番安全なのは運転席の真後ろです。3列なら、その後ろの席といわれています。
 次は助手席の後ろです。
 一番危険なのは助手席です。ただ、助手席ならシートベルトはつけるが、後部座席はつけないという人がいます。
 事故態様によっては、シートベルトをつけた助手席の乗客が、シートベルトをつけていない後部座席の乗客より危険ということもあります。
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