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2023年バックナンバー

雑記帳

ヒマをもてあまして旅行するのは「年収の高い人」ではない

 コロナ禍も一応収束し、列車も、飛行機も、ホテルも活況になってきているようです。
 土日休日だけではなく平日もです。

 外国人旅行者が増えましたね。
 外国人旅行者は、韓国や台湾からの週末だけの短期旅行者を除いて、平日も土日にも関係ありません。
 また、引退した高齢者にも、平日と土日は関係ありません。「毎日が日曜日」です。

 高齢者をみてみましょう。

 通常、時間に余裕のあるはずの高齢者は、平成17年に約2576万人だった高齢者人口(65歳以上)は、令和3年には3621万人となっています。
 コロナ禍が外出を控えていた高齢者が、外出するようになりました。

 野村総合研究所が発表した、令和3年における全国5413万世帯の純金融資産保有額の分布をみると、保有額が5億円以上の超富裕層は約9万世帯で保有額合計は105兆円、保有額1億円から5億円の富裕層は約139.5万世帯、保有額は259兆円にも達します。
 つまり、令和3年時点において、全世帯のうちのわずか2.7%の世帯が364兆円、全体額1632兆円の22%相当分の資産を保有していることになります。
 平成17年には1.76%に当たる富裕層以上の世帯が全体額1153兆円の18%相当分を保有していました。
 もちろん、日本は、海外先進国と比べれば、貧富の差は余り大きくありません。

 誰が、金融資産をもっているのでしょうか。
 日本の金融資産の60%以上は60歳以上の世帯が保有しているとされています。
https://www.cao.go.jp/zei-cho/shimon/27zen28kai7.pdf

 コロナ禍で外出を控えていた金融資産をもっている高齢者が旅行に行くようになるということは好ましいことです。
 お金が世の中を回るようになります。

 また、金融資産を大きく取りくずさなくとも、夫婦とも定年近くまで働き、夫婦とも年金をもらっている人なら、住宅ローンは終わっているでしょうし、退職金もそれなりに残っているでしょうから、旅行に行くようになるということは好ましいことです。
 ちなみに、夫婦とも学校の教員というのが、年金受給者で最強という感じがします。
 退職した裁判官などは、ほとんど男性ということが多いですし、65歳の定年時に2千数百万円の給与があっても、妻が専業主婦の場合、夫婦とも教員よりも年金は少ないです。

 年収の多い人が、派手に旅行で使おうと思っても、忙しくてできませんよね。
 流行っている開業医が家族5人で12月30日から5日間ドバイに旅行して、1人100万円を軽く超えるというという例を見たことがあります。
 それだけしか休みが取りにくいということですね。

 年収が多いといっても、親から相続した不動産の家賃収入があるとか、親が賃貸不動産を多くもっていて、管理会社の役員をしているのならば、時間はあります。
 ただ、そういう風にしてお金を使うのがいいのかどうかとは別の話で、兄家族は散財しまくり、妹家族は不労所得はないものとして、通常の生活を送っているという例を見たことがあります。
 妹家族の方が健全に見えました。


 ちなみに、日本人の1人あたりの給与が、アジアの他の国に抜かれたという話をする人がいます。
 令和3年の65歳以上の高齢者が3621万人もいれば、日本人の1人あたりの給与が下がって当然です。
 また、高齢者がため込んでお金を使いませんから、経済も回りません。
 ただ、日本人のフローは少なくなったとしても、日本人の資産やインフラなどの蓄積がありますから、日本人は裕福といえるでしょう。
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