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2023年バックナンバー

雑記帳

ドイツ外相、中国「システミックなライバル」訪中で衝撃

 ドイツのベーアボック外相は中国訪問中「紛争は平和的に解決されなければならない」と述べ、台湾海峡の緊張を重大な懸念を持って注視しているなどと警告したうえ、中国は対外的に攻撃的であると同時に、国内的にも抑圧的になっているとも述べました。

 そして、ベーアボック外相(緑の党)は、令和5年4月19日、独連邦議会(下院)で行った先週の訪中に関する報告で、中国は貿易相手国や競争相手というよりも、むしろ「システミックなライバル」になりつつあるとし、「衝撃を超えるもの」を受けたと述べました。

 ドイツ議会の演説ですから「systemic」ではなく「systemisch」でしょうね。
 同じ意味と考えられます。
 「システミック(systemic)」ですが、「全体の」といった意味で用いられます。

 ベーアボック外相は議会で、具体的には説明しなかったものの「衝撃を超えるものがあった」と発言したうえ、ドイツにとって中国はパートナー国、もしくは競争相手国だが、現在は「システミックなライバルという側面がますます強まっているとの印象を受けた」「中国はドイツ最大の貿易相手国だが、これは必ずしも中国がドイツにとって最も重要な貿易相手国であることを意味しない」と述べました。
 その上で、中国には世界平和の実現を目指す責任があるとし、ウクライナに侵攻しているロシアに対する影響力を行使することが重要と指摘したうえ、中国がロシアに兵器を供給しないと確約したことを歓迎するとしながらも、こうした確約が守られるかドイツは注視していくと述べました。

ドイツの外務大臣は、中国とドイツのあまりにも大きな違いに気づいたのでしょう。
 中国は、国民が歴史上一度も代表者を選挙したことがなく、人権派弁護士に過酷な禁固刑を科する、言論の自由を厳しく抑圧する、との理由で民主主義国とは言えません。
 ウイグル人や香港の人々を弾圧し、台湾への軍事侵攻を計画している攻撃的な国です。

 現政権になって、ドイツは、中国との関係を見直しつつあります。
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