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2023年バックナンバー

雑記帳

貿易赤字、最大の21.7兆円 令和4年度、原油高と円安が影響

 財務省が、令和5年4月20日発表した、令和4年度の貿易統計速報(通関ベース)は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が21兆7285億円の赤字でした。
 赤字額は前年度の約3.9倍に拡大し、比較可能な昭和45年度以降で最大となりました。
 原油価格の高騰や円安で輸入が前年度比32.2%増の120兆9550億円に膨らみ、輸出の伸びを上回わりました。

 貿易赤字は2年連続で、赤字額は東日本大震災後の原発停止が影響して平成25年度に記録した従来の最大額(13兆7564億円)を大幅に更新しました。

 令和4年度はロシアによるウクライナ侵攻を背景に、資源高や円安ドル高が進んだため、輸入は原油や石油が伸び、前年度から30兆円近く増えました。
 輸出は自動車や鉄鋼が堅調で、15.5%増の99兆2265億円でした。
 なんだかんだいっても、輸入額、輸出額とも比較可能な昭和45年度以降で最大でした。
 また、外国為替レートは平均で1ドル=135円05銭となり、前年度から23円余り円安方向に振れました。

 「貿易収支」 +「サービス収支」 +「第一次所得収支」+「第二次所得収支」で計算される経常収支 は、昭和45年から、ずっと黒字です。
 ただ、このところ、経常収支が赤字の月も出てきています。

 令和3年末で、対外資産残高は1249兆8789億円、対外負債残高は838兆6948億円ですから、411兆1841億円の純資産があるということになります。
 令和3年の統計で、31年間世界トップだそうです。
 すべての国の「対外純資産」と「対外純負債」の合計は0なるはずです。
 「対外純資産」がマイナスの国もあるでしょう。
 アメリカ以外は、心細いですね。

 「サービス収支」 +「第一次所得収支」+「第二次所得収支」を除いた貿易収支だけを計算しても、1年20兆円赤字として、20年で「対外純資産」が、やっと0になる計算です。
 心配する人は、とことん心配するのでしょうね。
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