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2023年バックナンバー

雑記帳

熊本県内企業 TSMCなど進出「自社の採用にマイナス」46.7%

 日本は、世界最大のファウンドリ・メーカー(ファウンドリとは、半導体産業において、実際に半導体デバイスを生産するメーカー)であるTSMC(台湾積体電路製造)の招致に成功しました。

 ただ、これを快く思っていない人や企業があります。
 熊本県に本店・支店・工場などのある企業です。

 半導体関連企業の県内への立地進展が自社の採用活動にマイナスとみている熊本県内企業が、5割弱の46.7%に上ることが、令和4年4月18日、熊本日日新聞社と地方経済総合研究所(熊本市)がまとめた令和5年度の採用活動に関するアンケートでわかりました。

 学生の応募減や半導体関連に人材が流出することへの懸念がうかがえ、対応に苦慮する地場企業の様子が浮き彫りになりました。

 アンケートは県内主要企業を対象に2月中旬~3月中旬に実施。151社が答えました。
 半導体関連企業の県内進出について、「多少のマイナスの影響がある」と回答したのが40.0%と最も多く、「大きくマイナス」が6.7%でした。一方、「多少のプラス」は4.7%、「大きくプラス」は1.3%にとどまりました。「影響はない」は14.0%でした。

 業種別でマイナスと答えた割合が最も高かったのは製造の62.8%です。次いで卸・小売が51.2%、サービス・その他が44.0%。幅広い業種で影響を心配しています。
 規模別にみると、従業員数30~100人未満の23.3%、100人以上の54.4%が何らかのマイナスの影響があるとみており、規模の大きな企業が影響をより強く感じているようです。

 マイナスの影響があるとした企業に実施予定の対策(複数回答)を聞いたところ、「初任給の引き上げ」「採用に関する広報活動の強化」がともに48.6%で最多。「採用人数の増加」が32.9%で次ぎました。

 熊本県に建設中のTSMCの新工場では、県内平均より高い賃金で学生を募集。運営する子会社JASM(熊本市)には今春、125人が入社しました。
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