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2023年バックナンバー

雑記帳

中国 処理水放出めぐり日本の水産物規制強化

 中国政府は、福島第一原発にたまる処理水の放出をめぐり、令和5年7月7日、日本から輸入する水産物などの食品について「100%の検査」を行うとして規制強化をしました。
 中国政府はこれまで日本の水産物について福島や東京など10都県からの輸入を禁止していますが、それ以外の地域からの輸入については、一部を抽出する形で放射性物質の検査を行っていたということです。
 日本から中国への水産品の輸出には手続きに時間がかかりますから、実質的に禁輸となります。
 農林水産省によりますと日本から中国への水産物の輸出額は、令和4年、871億円に上り、影響はあるでしょう。

 もっとも、中国の原子力発電所から排出されているトリチウムの方が、処理水のトリチウムが遙かに多いことは、自民党の茂木幹事長の述べるところであり、中国は、理屈を聞く耳を持ちません。

 実質的には、日本からの半導体製造装置等の輸出規制の報復でしょう。

 中国は、フィリピンとの関係が悪くなると、バナナを実質禁輸にしたり(通関手続きを遅くして腐らせる)、台湾からのパイナップルを禁輸したりする国です。
 これらの国の経済規模からして、痛手でしょうね。
 日本は、おかげで、台湾からのパイナップルを安く輸入できました。

 日本の経済規模からして、10都県産の水産物の禁輸は、大したことはありません。
 日本の令和3年の輸出額は4942億2500万ドルで、96兆9000億円ですから、水産物輸出額は3015億円は0.3%にすぎません。

 また、日本は、自国の海産物も、香港や中国のバイヤーに「買い負け」しているといわれます。
 香港や中国のバイヤーの提示する値段が高いので、日本の仲介業者は買えないことがあるそうです。
 逆に、日本人が、日本の質のいい海産物を食べられるということになります。
 また、香港や中国から、日本食を求めて、富裕層の旅行客が来るかも知れません。
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