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2023年バックナンバー

雑記帳

ギャンブル依存症

 大阪の統合型リゾート(Integrated Resort。IR)は、令和5年4月14日に国の認定は受けましたが、現実に運用されるかどうかについては「?」がついています。

 統合型リゾートとは、地方自治体の申請に基づいて設置され、国際会議場・ホテル、ショッピングモール、レストラン、劇場・映画館、アミューズメントパーク、スポーツ施設などの複合観光集客施設のことです。

 統合型リゾートにはカジノも含まれますが、カジノだけではありません。
 統合型リゾートは、アメリカならラスベガス、アジアならシンガポール、ドイツならバーデン・バーデンなどにあります。
 統合型リゾートを設置した都市が国際的な観光拠点として多数の観光客を進めています。

 日本も、訪日外国人観光客を集めるプロジェクトの一つとして、日本国内への統合型リゾート設置ができるようにしようということですね。
 日本の刑法では、賭博は、賭博(50万円以下の罰金または科料)、常習賭博(3年以下の懲役)、賭博開帳賭博開帳図利(胴元。3カ月以上5年以下の懲役)の3分類で罰せられます。

 その例外が、競馬、競艇、競輪、オートレースです。
 これは、合法です。
 パチンコは「遊技」とされていますが、本来は「グレー」というより「黒」ですね。

 統合型リゾートは、国内外からの観光客の誘致、カジノ税収入など新規財源の創出、その他、地域での雇用促進や経済波及効果が期待できます。
 しかし、統合型リゾートのカジノは、ギャンブル依存症(ギャンブル中毒)、マネーロンダリングの温床となる危険があります。

 成人のうちギャンブル依存症の疑いがある者が536万人(人口の4.8%)いると発表しています。内訳は、男性が438万人(同8.7%)で女性が98万人(同1.8%)です。
 成人男性の1割近く(8.7%)が依存症というのは異常ですね。
 536万人は、競馬、競艇、競輪、オートレースなど公営ギャンブル中毒でしょうか。そうではありません。

 弁護士をやっていると、自己破産や民事再生申立の依頼者が来ます。
 競馬、競艇、競輪、オートレースなど公営ギャンブルは、あまり見かけません。
 ほぼ全員が、パチンコ・パチスロです。
競馬、競艇、競輪、オートレースがないわけではないですが・・

 カジノ解禁によりギャンブル依存症(ギャンブル中毒)というなら、先に、パチンコ・パチスロを処罰するようにしてからだと思います。
 カジノは、結構敷居が高いです。
 掛け金もそうですし。
 案外、カジノを解禁しても、影響は大きくないと思います。
 それよりも、パチンコ・パチスロの禁止が先でしょう。
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