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2023年バックナンバー

雑記帳

スイスで氷河とけ遺体発見、昭和61年から行方不明の登山者

 スイスのマッターホルンで、氷河近くで見つかった人間の遺体が、昭和61年から行方不明になっていたドイツ人登山者のものだと確認されました。

 スイス南部ツェルマットから山を登り、テオドール氷河に沿って歩いていた登山者グループが、令和5年7月12月遺体を発見したそうです。
 登山靴と滑止めのアイゼンが、氷の外に露出しているのを発見しそうです。

 現地の警察によりますと、遺体をDNA鑑定した結果、昭和61年に行方不明となったドイツ人登山者のものと判明しました。
 身元を明らかにされていませんが、この人物は当時38歳で、ハイキング中に行方が分からなくなったそうです。

 大がかりな捜索が当時行われたものの、手がかりがつかめなかったということです。
 気候変動によってアルプス山脈の氷河が急速に縮小している影響で、氷に埋もれていたものが露出することが増えていて、これもその一つのケースとみられています。

 何十年も行方が分からなかったものが、近年では毎夏のようにとけた氷河から出現しています。
 令和4年には昭和43年に墜落した飛行機の残骸が、ユングフラウ地区南のアレッチ氷河の中から見つかっています。
 平成28年には、昭和45年に嵐に巻き込まれて行方不明になっていた日本人登山者2人の遺体が、マッターホルンの氷河の端で見つかっています。

 ちなみに、とける氷河の影響で、スイスとイタリアの国境の位置さえ変わることがあります。
 国境が、氷河がとけて流れ落ち、どちらかの国の方向へ進む分水地点に定められています。氷河の融解によって分水地点が移動し国境が移動したそうです。

 令和5年6月は、スイスは過去にほとんど例のない暑く乾燥した気候になり。令和5年7月の第1~3週は世界的に、記録史上最高の暑さとなったそうです。
 氷河の専門家たちは、再びアルプスの氷河を計測しますが、どのような結果になるのかすでに懸念が高まっているそうです。 
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