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2023年バックナンバー

雑記帳

中小企業倒産、コロナ下より増 ゼロゼロ融資の返済本格化

 中小企業の倒産が、コロナ下を上回るペースで増えています。

 東京商工リサーチによると、5類に移行した、令和5年5月の中小企業の倒産件数は704件(前年同月比34.3%増)、令和5年6月は770件(前年同月比41.2%増)。ゼロゼロ融資の返済開始がピークを迎えた令和5年7月は758件(前年同月比53.7%増)でした。

 令和5年7月に倒産件数が最も多かった業種は、「サービス業他」で262件(前年同月比69.0%増)。全体の34.5%を占めました。
 そのうち飲食業が71件(前年同月比73.1%増)と増加が目立ちました。
 次いで、建設業が148件(前年同月比期比54.1%増)でした。

 コロナ禍で経営を下支えしてきた時短協力金などの支援策がなくなり、電気、ガス料金の値上げや物価高などの負担も重くなっています。
 建設業や製造業も、資材価格高騰のあおりを受け、回復が遅れています。

 ゼロゼロ融資も返済が本格化し始めています。
 ゼロゼロ融資は、利子を3年間、国や都道府県が負担し、返済が滞った場合は、公的機関である各地の信用保証協会が肩代わりする手厚い仕組みです。
 協会が元本を回収できなかった分は、実質的には国民の負担になります。

 コロナ禍で苦しむ中小企業の資金繰りを支え、倒産を防ぐ効果がありました。
 ただ、もともと稼ぐ力のないゾンビ企業の「延命」につながった可能性も指摘されています。
 というより、そのような会社が多いでしょうね。

 ある意味、コロナの時期に、会社倒産により従業員全員の首が切られるというより、よかったのかもしれません。


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