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2023年バックナンバー

雑記帳

イギリス高速鉄道「HS2」、一部計画中止

 イギリスのスナク首相は、令和5年10月4日、次世代高速鉄道「ハイスピード2(HS2)」の一部区間についての計画の中止を発表しました。

 HS2は、首都ロンドンから第2の都市バーミンガム、さらに3番目に大きい都市圏の中核都市マンチェスターまで、南北を結ぶ高速鉄道プロジェクトです。
 最高時速は360キロに達し、予定ではロンドン・マンチェスター間を71分で走り、現在の所要時間より1時間近く短縮できる見通しでした。

 すでに、ロンドン―バーミンガム間の工事が始まっていて、日立製作所のグループ会社は、令和3年、車両54編成の設計や製造、保守に関する契約を締結しています。
 契約金額は19億7000万ポンド(約3500億円)です。

 スナク首相は、バーミンガム・マンチェスター間の計画中止を発表しました。
 理由として、コストが当初予定の2倍以上に膨れあがったことや、計画が何度も延期されてマンチェスターまでの開通が20年後にまで延びてしまったことを挙げています。
 スナク首相は、バーミンガム・マンチェスター間の計画中止の代わりとして360億ポンドを主に英北部の交通網に振り分けると強調しています。

 現時点では、日立製作所が契約した分に影響はないとみられています。
 日立製作所は「引き続き車両プロジェクトの完遂に注力していく」とメールでコメントしています。

 ちなみに、日立製作所は、令和3年12月9日、イギリスで建設が進む高速鉄道「ハイスピード2(HS2)」向けの車両を、同社の鉄道システム事業におけるグループ会社の日立レールとフランスのアルストムの共同事業体が受注しています。
 日立レールは、令和3年12月2日、アルストムの保有していた高速鉄道車両プラットフォーム「V300 ZEFIRO(ゼフィロ)」に関わる関連資産などを取得することを決めたと発表しました。日本のメーカーがグループ会社を含め、他国の高速列車プラットフォームを取得するのは初のこととなります。
 アルストムのTGVや、シーメンスのVelaro(ICE)などが群雄割拠するヨーロッパ高速列車市場へ本格的に参入可能になることを意味します。

 日立は、イギリスの列車はもちろんのこと、イタリアの列車を数多く手がけています。
 コロナも、一応あけたことですし、イギリスもイタリアも行ってみたいものです。


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