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2023年バックナンバー

雑記帳

中国の実際のCO2濃度増加量、公表値の最大3倍・観測衛星「いぶき」の調査結果

 環境省は、令和5年12月9日、アラブ首長国連邦(UAE)で開催中の「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議」(COP28)で、日本の温室効果ガス観測衛星による調査をまとめた報告書を公表しました。

 中国の二酸化炭素(CO2)濃度の年間増加量の衛星観測値が、中国が公表している排出源などの情報を基に計算された数値を上回っているとして、中国側に報告書の内容を提供しました。

 報告書によりますと、観測衛星「いぶき」が中国のほか、日本、米国それぞれでCO2濃度の年間増加量を測定し、化石燃料使用量や発電所数などの情報に基づいた国際的なデータベースの数値と比較しました。

 その結果、日米は値がほぼ一致しました。
 しかし、中国のみ、衛星観測値がデータベースの値の約1.5倍~3倍に上りました。
 中国の情報が、3分の2、ないし、3分の1に過少申告していたということになります。

 なお、中国が、化石燃料使用量や発電所数などの情報をごまかしていなくても、全世界314億トンのうち中国101億トンで、全世界のCO2排出量の32%と断然トップです。

 フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼルエンジンの排ガス規制逃れで不正を見つける過程で使われた機材は、京都市に本社がある計測器メーカー、堀場製作所のポータブル測定器でした。
 中国によるCO2濃度増加量の不正を、観測衛星「いぶき」が見つけたことになります。

 なお、これを報じたのは、全国紙では読売新聞だけです。
 朝日、毎日、産経(なぜでしょうか)、日経は、少なくとも電子版に掲載されていないようです。
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