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2023年バックナンバー

雑記帳

イタリア「一帯一路」離脱 中国に正式通知

 イタリアは中国に対し、「一帯一路」構想が着手されてから丸10年の節目の年である令和5年の12月26日、「一帯一路」からの離脱を正式に通知しました。

 イタリアは、令和元年、G7として唯一同構想に参画しました。
 しかし、メローニ首相は昨年の就任時より、イタリアに経済的恩恵をもたらしていないとして、離脱する考えを示していました。
 公約どおり、イタリアは中国に対し「一帯一路」からの離脱を正式に通知したということです。

 習近平国家主席は、平成25年、中国とヨーロッパなどを結ぶ巨大経済圏構想「一帯一路」を打上げました。中国は、鉄道など各国での大型プロジェクトを成果として宣伝していました。

 イタリアは、平成31年3月、当時のコンテ政権が、低迷する経済状況を打開しようと中国と覚書を交わし、イタリアのインフラ整備での協力ほか、投資や貿易を双方向で拡大させることなどで合意しました。
 しかし、貿易赤字は逆に拡大し、新型コロナウイルス禍の影響もあり、中国からの投資も停滞しました。

 百害あって一利なしということをようやく悟ったイタリアは、「一帯一路」から離脱しました。
 G7の一国であるイタリアが、「一帯一路」に参加したときは「イタリアもそこまで落ちたか」といぶかる向きも多かったのですが、ようやく正しい方向に舵を切りました。

 AIIBの時もそうだったのですが、「一帯一路」に参加に日本も参加すべきであると、本気で主張していた論者もいました。
 AIIBと「一帯一路」の現状を見て、「一帯一路」に参加に日本も参加すべきであると述べていた論者の感想を聞きたいくらいです。

 「一帯一路」は、中国が、経済政策に力をいれた製鉄(造船・鉄鋼)の過剰製鉄の消費のために、販路として考え出した案であり、中国の過剰鉄鋼・セメントなどの在庫の消費として、発展途上国へのインフラ工事と高速鉄道事業です。
 中国の過剰在庫の整理のためですから、発展途上国の発展に寄与するはずがありません。
 スリランカのように、「債務の罠」という返済不能で融資物件が担保として接収されことからもよくわかりますね。


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