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2023年バックナンバー

雑記帳

2000円札

 阪急電車の大阪梅田駅の自動券売機横には「2000円札はサービス・ステーションにて両替致します」と記載されています。
 2000円札は、平成11年(2000年)7月に誕生しました。
 平成15年度までに計8億8000万枚発行されたものの、平成16年度以降は印刷されておらず、平成30年5月末現在の流通量は9820万枚と、1億枚を割込んでいます。
 現在(令和2年現在)の1万円札の流通量は約100億枚、5000円札が約6.6億枚、1000円札が約42億枚ですから、流通量の少なさは、トップをひた走っています。
 これから印刷されることはありませんから、減り続ける一方です。

 ATMで2000円札を引き出せるのは三井住友銀行だけで、しかも全国で沖縄を中心に十数カ所のみ、コンビニエンスストアのATMも沖縄にある店舗だけだそうです。

 経済の専門家は、普及に対する政府の甘い見通しを批判しています。

 日本にも昔は200円札などがありましたが、2000円札が出るまで50年以上、日本では2のつくお札が造られておらず、それが普通になっています。
 欧米では、20ドル札、20ユーロ札、20ポンド札などが、立派に流通しています。
 たとえば、50ユーロ札で、13ユーロの切符を買うと、まず切符を出し、2ユーロ硬貨を出して15、次に5ユーロ札を出して20、次に10ユーロ札を出して30、最後に20ユーロ札を出して50というやり方が一般的です。
 日本なら、簡単に暗算で37ユーロと計算できますが、欧米の人は、暗算が得意ではありません。
 ですから、20ユーロ札が存在する価値はありますね。
 キャッシュレスといいながら、ドイツやスイスでは、キャッシュが健在です。

 あとは、偽造紙幣の多さにもよるようです。
 アメリカはお札全体の4分の1が20ドル札、イギリスはお札全体の約6割が20ポンド紙幣らしいです。
 50ドル札、50ポンド札などの紙幣は、偽札の危険があるから、受取りはしたくないということですね。
 ちなみに、中国では、最高の紙幣が100元札、約2000円です。

 逆に、日本は、誰もが簡単に暗算ができますし、紙幣は偽造しにくいということから、2000円札は必要とはされません。
 必要でない紙幣は流通しません。

 あと、新500円玉も、2000円札と同じで、不便ですから、受け取ったら、すぐ使いたくなりますね。
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