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2023年バックナンバー

雑記帳

いぶき2号、パリ協定の実効性高める役割 排出量を高精度に観測

 産経新聞・平成30年10月29日付記事

---以下引用---

 打ち上げに成功した温室効果ガス観測衛星「いぶき2号」は、地球温暖化の原因の8割を占める二酸化炭素やメタンの濃度を捉え、高精度な観測データを世界に提供する。温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」の実効性を高める役割が期待されている。

 平成27年に策定されたパリ協定は締約国に対し、温室効果ガス排出量の報告を義務づけている。各国の排出量や削減の取り組みを正しく検証するため、より高精度の観測が求められるようになっており、いぶき2号の正確なデータは温暖化対策の効果の検証にもつながる。

 一部の国は排出量を過小評価して報告しているとの指摘もあり、環境省の担当者は「透明性の高い報告が求められ、いぶき2号が大いに役立つ」と話す。

 高度613キロを南北方向に周回。世界各地の上空を通過する際、太陽から放出され地表で反射するなどした赤外線をセンサーで観測する。大気中を赤外線が通過する際、二酸化炭素やメタンは特定の波長を吸収する性質がある。これを利用して吸収された波長からガスの種類を、吸収量から濃度を計測する。

 米欧などの衛星や、昨年12月に打ち上げた気候変動観測衛星「しきさい」などのデータを合わせることで、温暖化の仕組みの理解や予測精度を高める役割も期待されている。

---引用終---


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