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2023年バックナンバー

雑記帳

用紙の規格はA4サイズ

 紙の規格サイズは様々ですが、日本で最もよく使われるのが「A判」「B判」があります。

 A判は元々ドイツ国内で使われていた規格で、現在の国際規格にもなっています。
 基準のサイズ「A0」では縦と横の比率が1対√2、かつ、面積が1平方メートルになっていて、この長辺を半分にしたものが「A1」さらに長辺を半分にしたものが「A2」とされています。
 「A0」を基準として長辺を半分にする度に「A1」「A2」「A3」「A4」と数字が大きくなっていくのです。

 一方、B判は江戸時代から障子などに使われていた美濃紙の大きさを元にして定められた日本独自の規定です。
 これも縦と横の比率が1対√2、かつ、面積が1.5平方メートルのサイズを「B0」として長辺を半分にするごとに「B1」「B2」「B3」「B4」となっていきます。

 ちなみにA判・B判ともに縦横比は「1対√2」ですが、これは半分に折っても縦と横の比率が変わらない「白銀比」と呼ばれ、法隆寺の金堂など日本の歴史的建造物にも多く利用され古くから「日本人が惹かれる比率」とされているそうです。
 「A0」は「1対√2」で、「A1」は「1/2対√2/2」、「A2」は「1/4対√2/4」ですから、「1対√2」の比率は変わりません。


 様々なサイズがあるにも関わらず、なぜ正式な書類やコピー機での印刷などで多く利用されるのは「A4」なのでしょうか?
 正式な書類など、ビジネスシーンで使われる規格は基本的に「A4」サイズですが、これは平成5年から国の各省庁で扱う行政文書を原則A4に統一しよう、という取り決めが行われた事がきっかけです。
 それまで各省庁でもA判を使ったりB判を使ったりと、紙のサイズがバラバラでした。
 全ての文書をA4に統一する事で文書管理事務の効率化や民間負担の軽減などを目的にしたのです。
 裁判所は、かつて、B判縦書きでした。平成13年1月1日からB版横書きになりました。過渡期は、B版縦書きと、A4横書きの文書が混ざって、扱いにくくなってました。

 このような経緯で国の規定がA4に統一された事によって、次第に民間企業でも正式書類などはA4サイズで作成されるようになり、今ではほとんどがA4になりました。
 とはいえ、昔の名残で、本などは今でもB判サイズということもあります。
 法律の本、判例雑誌などはB判サイズが多いです。

 ちなみに、大阪弁護士会のマスコットキャラクターは「リーガリュウ」です。
 背中から尾にかけて本が並んでいますが、サイズはばらばらで、こんなにたくさんのサイズの本があったら、製造、運輸、保管も大変だろうなという気がします。
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