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2023年バックナンバー

雑記帳

辺野古代執行訴訟 沖縄県が敗訴 高等裁判所が「承認命令」

 福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は、令和5年12月20日、斉藤国土交通大臣が玉城デニー県知事に代わって承認するために提起した代執行訴訟、つまり、沖縄県にある米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設問題で、大浦湾側の軟弱地盤改良工事の設計変更申請の承認を巡り、斉藤鉄夫国土交通相が玉城デニー県知事に代わって承認するために提起した代執行訴訟の判決で、国の請求通り県に申請を承認するよう命じました。

 設計変更は、埋め立て予定海域で見つかった軟弱地盤の改良工事のため、沖縄防衛局が令和2年4月、沖縄県に申請しました。
 沖縄県は令和5年11月、軟弱地盤の調査などが不十分だとして不承認としました。
 国土交通大臣は、令和4年4月、不承認を取り消す裁決をし、さらに承認するよう求める是正の指示を出していました。

 不承認を巡り、沖縄県が国交相の関与取り消しを求めた訴訟は、最高裁判所において、令和5年9月までに沖縄県敗訴が確定しています。
 それでも沖縄県県が承認しなかったため、国土交通大臣は、令和5年10月5日に、代執行訴訟を提起していました。

 沖縄県が承認しない場合、国が承認を代執行し、大浦湾側の工事が着手される。県は敗訴しても上告できますが、最高裁判所で逆転勝訴しない限り工事は止められません。
 ただ、不承認を巡り、沖縄県が国交相の関与取り消しを求めた訴訟は、最高裁判所において、沖縄県敗訴が確定していますから結果はかわりません。

 ちなみに、辺野古の埋めて海域は、沖縄県民も入ることのできない米軍キャンプシュワブ内の海域です。
 つまり、名護市辺野古の「新基地建設」工事ではなく、世界一危険な市街にある普天間基地の「移設・統合」工事です。
 また、沖縄県は、那覇軍港の浦添西海岸への移設は反対することなく容認していますが、辺野古以上の180ヘクタール以上埋立てが予定されています。

 そもそも、国防について、地方自治体が司法闘争するなとはいいませんが、最高裁判所の裁判結果が出たにもかかわらず、それを引延ばすようなことは異常です。


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