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雑記帳

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北陸新幹線延伸の影響「関西との結びつき」はどうなってしまうのか

 令和6年3月16日、北陸新幹線が金沢駅から敦賀駅まで延伸開業しました。

 福井県には大阪から「サンダーバード」、名古屋からは「しらさぎ」といった特急列車が運行されていました。
 こうした鉄道のつながりが、福井と関西との結びつきを強くしていました。

 関西や名古屋から特急列車一本でアクセスできた利便性は、今回、敦賀駅まで新幹線が延伸開業することに伴って喪失します。
 サンダーバードやしらさぎといった特急列車は敦賀駅までの運行に短縮され、敦賀駅から北へ移動するには乗換えを強いられるからです。

 乗り換えが強制的に発生することによって利便性は損なわれ、今後の福井県は関西・名古屋との結びつきを希薄化させていくでしょう。
 一方で、東京とは新幹線一本で移動できるようになり、利便性は増します。
 心理的にも東京との距離は縮まり、福井と東京の結びつきを強めていくことが予想されます。

 北陸3県は言葉が関西弁に近く、関西と密接な関係を持っています。
 戦前から高度経済成長期にかけては、主として北陸の繊維産業、その他の産業でも簡裁との結びつきが強く、北陸3県の高校生が北陸を出る場合、大阪や京都の大学へ進学し、関西の企業に就職するのが一般的でした。
 私の友人知人には、令和6年元日に発生した能登半島地震により被災した石川県など北陸出身の人は結構いますが、平成23年に発生した東日本大震災により被災した東北各県の人はいません。

文部科学省によりますと、石川、富山の両県は北陸新幹線が金沢延伸した次の年の平成28年卒業生から東京都がトップに立ったそうです。
 ただ、福井県によりますと、令和5年に福井県の高校を卒業した若者の進学先トップは京都府で、2位は大阪府だそうです。
関西の大学や企業からすると、北陸出身者の確保が難しくなるでしょう。

 関西居住者としても、北陸3県は、仕事でもないのに旅行するのは面倒になりました。
 芦原温泉、和倉温泉、山代温泉などに行くなら、特急1本で行ける城崎温泉などに行くことが増えるでしょう。カニは城崎温泉に行けば食べられます。

 北陸は遠くなりました。
 敦賀での乗換えが必要でなくなる日は、私が元気で旅行できるまで来ないでしょう。
 ある意味「北陸よさようなら」というところでしょうか。


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