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2015年~2017年バックナンバー

アメリカのベトナムに対する武器輸出禁止措置の一部解除

アメリカ大統領が、サミット出席の前に、ベトナム訪問をしています。

 アメリカ政府は、平成28年5月23日、長らく続けてきたベトナムに対する武器輸出禁止措置の一部を解除したと発表しました。

 ベトナムの海上安全保障の改善支援が目的でする。
 アメリカ国務省のサキ報道官は「国務省はベトナムに対して、海上安全保障に関する防衛的な装備を今後移転することを認める措置を打ち出した」と語っています。

 ベトナムは南シナ海の領有権をめぐって中国と対立しており、中国をけん制したい両国の思惑が一致したものとみられます。
 米越同舟ですね。

 当面は、海上安全保障の用途に絞って武器輸出を解禁するのですが、将来的には空輸システムや艦艇なども輸出対象になり得るとの見方を示しています。

 まずは、対潜哨戒機「P─3オライオン」あたりからの輸出になりそうです。
 アメリカではP─3は現在、後継機でボーイング(BA.N)製の「P─8A」への転換が進められています。旧機種で十分でしょう。
 ちなみに、日本は、川崎重工業が製造、海上自衛隊が保有・運用する固定翼哨戒機P-1を運用しています。

 なお、ベトナムは、長らく関係のあったソ連から潜水艦を輸入して運営していますが、いかんせん力不足ですから、せめて、対潜哨戒機からということですね。


 将来的に、アメリカ軍が、ベトナムの基地を自由に使えるような協定の締結が期待されるところです。

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