本文へ移動

2015年~2017年バックナンバー

裁判官任官者と予備試験

最高裁判所は、平成26年12月24日、司法修習を平成26年12月17日に終えた修習生1973人のうち、任官を希望した101人全員を判事補として採用すると発表しました。閣議を経て平成27年1月16日付で発令されます。

 101人の年齢は23~34歳で平均26.24歳。うち女性は29人で、全裁判官のうち女性裁判官は19.49%に当たる731人となります。

 出身法科大学院は18校で、最多の東京大学が17人、次いで京都大学と慶応大学が各16人、中央大学と早稲田大学が各8人、一橋大学6人などです。

 もっとも、出身法科大学院ではなく、出身大学をみれば、東京大学が「ダントツ」だと思います。
 裁判官室に石を投げれば、東大出身者に当たります。


 法科大学院を修了しなくても司法試験の受験資格が得られる予備試験の合格者は12人でした。
 101人中12人が予備試験合格者です。


「元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記」をご覧ください。

 ------以下引用------

 この問題をめぐる、ある法律家のフェイスブック上での発言が、今、ネットで話題になっています。

「今年の法科大学院入学者は2698人しかいなかったのに、司法試験予備試験受験生は1万人を超えるとの報道。日本の法科大学院の学費などは、アメリカのロースクールと比べれば全体として遥かに安く、経済的負担はかなり軽減される仕組みがあるのに、いろいろ理由をつけて予備試験受験者がこれほど多いのは、いかに司法制度改革のことも知らず、手前勝手に『自分だけはできる』と勘違いしているか、とにかく早道でエリートの切符がほしいという人が大勢いることを示している」
「心の貧困によるものか、または何も知らないで司法試験を目指す人たちが、こんなに多くいるなんて・・・。どういう気持ちで予備試験を受けているの、よく調べてもらいたい」
「もちろん、ごく一握りの人たちは、何やってもできますが、そんな『ペーパー試験合格』の一発屋を社会が望んでいるわけがないでしょう」(浜辺陽一郎・青山学院大学法務研究科教授・弁護士)

 -----引用ここまで----

 私は、浜辺陽一郎・青山学院大学法務研究科教授・弁護士を存じ上げません。
 登録番号が「20333」となっていますから、私の6、7年後輩でしょう。

 予備試験を経て司法試験を合格したものについて「心の貧困によるものか」「または何も知らない」「ペーパー試験合格の一発屋」と非難するのは、筋違いでしょう。

 最高裁判所が、「心の貧困によるものか」「または何も知らない」「ペーパー試験合格の一発屋」12人の予備試験合格者を裁判官として採用したのは、間違いであると非難するのでしょうね。

 すごい自信家ですね。

TOPへ戻る